AIカメラとは?できることや活用事例をわかりやすく解説
近年、AI(人工知能)の技術がめざましく進化し、防犯カメラにもその技術が取り入れられるようになりました。
この記事では、AIカメラとは何か、どのようなことができるのか、そして活用シーンや導入時のポイントについて、わかりやすくご紹介します。
AIカメラとは?意味と基本的な仕組み
AIカメラとは、人工知能(AI)の技術を活用し、人や特定の動作・行動を自動で検出・分析できるカメラのことをいいます。
従来の防犯カメラは「映像を記録すること」に重点が置かれていましたが、AIカメラはその場で状況を判断し、自動で反応・通知ができるという大きな特長があります。
近年はAIの技術が急速に進化しており、防犯対策だけでなく、たとえば、
- 店舗でのお客様の動線分析
- 混雑状況の把握
- 介護現場での転倒や徘徊の検知
といった、さまざまな分野で活用が広がっています。
従来の防犯カメラとの違い AIカメラで何が変わる?
AIカメラは、従来の防犯カメラと比べて「できること」が大きく進化しています。
録画するだけでなく、リアルタイムで状況を判断し、異常時にはスマートフォンなどへ自動通知してくれるのが最大の特長です。
以下に、違いをわかりやすく比較してみました。
比較項目 | 従来の防犯カメラ | AIカメラ |
---|---|---|
主な役割 | 映像の録画・保存 | 映像の分析・異常時の通知 |
通知機能 | なし(録画のみ) | 異常時にリアルタイム通知(スマホ・PC) |
動きの検知 | 不可(録画のみ) | 人や車、動きの自動検知が可能 |
行動の分析 | 不可(すべて手動で確認) | 人や車の動きなどを自動で検知可能 |
セキュリティ性 | 抑止・記録が中心 | 抑止+即時対応でセキュリティ性向上 |
活用シーン | 主に防犯用途 | 防犯+業務効率化+見守り支援など |
防犯目的はもちろんのこと、業務改善や人手不足の解消、安心・安全な環境づくりにも活用できる、新しいソリューションとして注目されています。
AIカメラができること
AIカメラには、さまざまな「検知」や「識別」の機能が備わっており、状況に応じて柔軟に活用することができます。
ここでは、代表的な検知機能をご紹介します。
オブジェクト(モノ)の検知
AIカメラには、人や車両、動物、荷物などの「物体(オブジェクト)」を自動で見つけて検知する機能が搭載されているものがあります。
この機能では、映像の中に映っているものをAIが瞬時に分析し、「何が」「どこに」「いくつ」あるのかといった情報をリアルタイムで把握します。
まるで人の脳が直感的に映像を認識するかのような処理を、AIが代わりに行ってくれます。
顔の検知や識別(顔認証)
AIカメラには、人物の顔を検出し、誰であるかを識別する「顔認証」機能が搭載されているモデルもあります。
この機能は、セキュリティ対策としての利用はもちろんのこと、業務の効率化や接客サービスの質の向上など、幅広いシーンで活用されています。
また、最近ではマスク・帽子・眼鏡などを着用している状態でも認識できるかどうかといった点にも注目が集まっています。
これについては、AIの学習精度やアルゴリズムの違いにより、メーカーやカメラの機種によって精度に差があるため、導入前に確認しておくことが大切です。
行動識別
AIカメラには、人の動きや行動パターンを学習・分析し、異常を検知する「行動識別」機能を備えたモデルもあります。
この機能では、あらかじめ人のアクションをパターン化しておき、特定の動きに対して「通常とは異なる」と判断された場合に通知する仕組みです。
- 転倒して動かなくなった
- 同じ場所を何度も往復している
といった異常行動をAIが検知し、リアルタイムでお知らせすることができます。
こうした行動識別機能は、介護施設や病院などの見守り用途としてとくに注目されています。
人手だけでは難しい24時間体制の見守りをAIがサポートしてくれるため、スタッフの負担軽減にもつながり、より安心・安全な環境づくりに貢献します。
領域の検知・識別(セグメンテーション)
AIカメラの中には、映像内に映った人物や建物などの「境界線」を検知し、それぞれを識別する機能を持ったモデルもあります。
この技術は「セグメンテーション(領域分割)」と呼ばれ、カメラ映像の中でどこに何があるのかをエリアごとに認識することができます。
さらにこのセグメンテーション技術は、防犯カメラだけでなく、自動運転で歩行者を検知したり、河川の水位をモニタリングしたり、お掃除ロボットが室内の環境を判断する際にも活用されており、さまざまな分野で重要な役割を担っています。
AIカメラの活用シーンと場所ごとのおすすめソリューション
AIカメラは、防犯対策だけでなく、業務の効率化や安全管理、見守り支援など、さまざまな目的で活用されています。
従来のカメラにはなかった「判断する力」を備えているため、場所や用途に合わせて柔軟に運用できるのが大きな特長です。
ここでは、設置場所ごとの活用例と、それぞれに適したおすすめのAIカメラソリューションをご紹介いたします。

戸建ての防犯対策
一戸建てでは、敷地内への不審者の侵入を早期に検知し、スマートフォンなどへ通知する「AI人検知システム」が効果的です。
夜間や留守中も自動で見守りを行うことで、安心感が高まります。
おすすめソリューション

介護施設の見守りに
介護施設では、入居者の安全を守るための見守り体制が欠かせません。
AIカメラを活用すれば、スタッフの負担を減らしながら、より細やかな見守りが可能になります。
おすすめソリューション

店舗の防犯・業務効率化に
店舗では、万引きや不審者の侵入対策と同時に、来店客の動線や混雑状況の把握にもAIカメラが役立ちます。
マーケティングや接客改善にもつなげることができます。
おすすめソリューション

工場の安全管理と警備に
工場では、不審者の侵入対策だけでなく、作業中の転倒や事故の早期発見が重要です。
AIカメラを導入することで、安全管理体制をより強化できます。
おすすめソリューション
AIカメラのメリット・デメリット
AIカメラにはさまざまなメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
導入を検討する際には、メリットとデメリットの両面を把握しておくことが大切です。
AIカメラのメリット
AIカメラには、以下のようなメリットがあります。
防犯対策の強化
人物の検知や自動分析により、リアルタイムでの対応が可能になります。
録画だけでなく「気づき」と「通知」ができるため、抑止効果と早期対応の両方に優れています。
人手不足のサポート
AIが自動で監視・通知を行ってくれるため、常に人が映像を確認する必要がありません。
介護施設や店舗など、人手が限られている現場でとくに力を発揮します。業務の効率化やスタッフの負担軽減にもつながります。
安全管理がスムーズに
転倒検知などの行動識別機能によって、事故やトラブルを早い段階で察知することができます。
人の目では気づきにくい場面でもAIが常に見守ってくれるため、スタッフの負担を減らしつつ、より安心できる環境づくりをサポートします。
AIカメラのデメリット
一方で、AIカメラには以下のようなデメリットもあります。導入前にあらかじめ確認しておくことが大切です。
一般的な防犯カメラよりも導入コストがかかる
AIカメラは高性能な分、一般的な防犯カメラと比べて初期費用や機器代が高めになる傾向があります。
ただし、レンタルプランやサブスクリプション型のサービスを利用することで、費用を抑えることもできます。
状況によっては誤検知が起こる場合もある
AIの判断は完璧ではなく、設置環境によっては人物や行動を誤って検知することもあります。
とはいえ、AIの精度は年々進化しており、設定の最適化やカメラの選定によって改善できるケースも多くあります。
トリニティーなら低コスト&高性能なAIカメラを導入可能
「高性能なAIカメラを導入したいけれど、コストが心配…」
そんなお悩みをお持ちのお客様のために、トリニティーでは月額制のAIカメラプランをご用意しております。
設置場所やご予算、用途に応じて、AIカメラに詳しいプロが最適なソリューションをご提案いたします。
防犯・見守り・業務改善など、目的に合ったカメラ選びから設置、運用サポートまで、すべてお任せください。
AIカメラの選び方とチェックポイント
AIカメラは機種や機能のバリエーションが豊富なため、導入目的に合わせて適切なタイプを選ぶことが大切です。
ここでは、AIカメラを選ぶ際に確認しておきたいポイントをご紹介します。
必要なスペックを明確する
まずは、「何のためにAIカメラを導入するのか」をはっきりさせることが大切です。目的によって必要な機能やカメラの種類は大きく変わってきます。
- 防犯対策が目的の場合
- 侵入者の検知、スマートフォンへの通知機能、夜間対応(赤外線機能)などが有効です。
- 介護施設での見守りが目的の場合
- 転倒検知や徘徊検知、夜間も映像が確認できる赤外線機能が求められます。
- 店舗での業務活用が目的の場合
- 動線の分析や顔認証機能など、マーケティングにも活かせる機能が重視されます。
このように、用途に応じて必要なAI機能に加え、それ以外にも対応すべき基本機能が備わっているかを確認することが大切です。
設置場所との相性
AIカメラを導入する際は、「どこに設置するのか」という視点もとても大切です。
設置場所に合っていないカメラを選んでしまうと、思ったような効果が得られない場合があります。
以下のようなポイントを参考に、設置場所との相性を確認してみましょう。
- 屋外か屋内か
- 屋外に設置する場合は、防水・防塵性能(IP65など)を備えたタイプがおすすめです。雨や風、ホコリに強いかどうかをチェックしましょう。
- 夜間の監視が必要かどうか
- 暗い場所や夜間にも監視したい場合は、赤外線照射機能が搭載されたモデルを選ぶことが重要です。
カメラの性能だけでなく、「どんな場所に、どんな環境で使うか」を意識して選ぶことで、より安心・快適にご活用いただけます。
弊社では、そういったアドバイスも可能ですので、安心してお任せください。
設置後のサポートがあるかどうかも確認を
AIカメラは、一度設置したら長く使い続ける機器です。だからこそ、導入後にどれだけしっかりサポートしてもらえるかは、とても大切なポイントです。
たとえば、以下のような点を事前に確認しておくと安心です。
- トラブル時の対応の早さ
- 何か不具合があったときに、すぐに対応してもらえる体制が整っているかどうか。
- 設定の変更や操作サポート
- 検知エリアや通知設定を変えたいときに、サポートが受けられるかどうかも重要です。
- 定期的な点検やメンテナンス
- 長期間安心して使うために、メンテナンスの有無や対応内容をチェックしておきましょう。
価格が手頃でも、導入後のサポートが不十分だと、結局コストや手間がかさんでしまうこともあります。
他社と比較する際は、金額だけでなく「導入後の対応力」まで含めて、総合的に検討されることをおすすめします。
AI機能は「内蔵型」と「後付け型」から選べます
AIカメラには、AI機能がカメラ本体に内蔵されているタイプと、既存の防犯カメラに後からAI機能を追加するタイプ(外付け型)の2種類があります。
カメラの設置台数や使用シーンによってどちらが良いかは異なりますので、ご利用をお考えの方はお問い合わせください。
後付けできるAIシステム「トリニティーAI」
今お使いのカメラにAI機能をプラスできます
「トリニティーAI」は、今お使いの防犯カメラに後付けで導入できるAIシステムです。
AI機能を搭載していないカメラでも、侵入者の検知が可能になり、トリニティー製以外のカメラにもご利用いただける場合があります。
設定したエリアに侵入があった際にはスマートフォンにリアルタイムでお知らせが届くので、すぐに確認していただけます。
検知する対象や時間帯、感度、1時間あたりの通知数なども柔軟に設定できますので、現場の状況やご希望に合わせて細かく調整することが可能です。
最大で4台のカメラと接続できるため、設置台数が多い場所でもコストを抑えてご利用いただけます。
とくに、工場や大型店舗など、高い防犯レベルが求められる現場で多く導入されています。
低コストでAI検知が使える「トリニティーAIライト」
月額2,000円から手軽にスタートできます
「トリニティーAIライト」は、AI機能を内蔵しているカメラを弊社のサーバーにつなげてご利用いただくサービスです。
設定したエリアに人や車が入ってくると、スマートフォンに通知が届く仕組みになっています。
カメラ1台からご利用いただけて、月額2,000円からAI検知や通知機能をご活用いただけますので、「AIは高そう」と感じていらっしゃる方にも、安心してお試しいただけます。
1台~2台の防犯カメラを設置されている戸建て住宅などのご家庭にもぴったりで、個人のお客様にも多く選ばれているシステムです。
トリニティーAIライト 詳細AIカメラとは? ─ まとめ
このページでは、AIカメラとは何かについて、従来の防犯カメラとの違いや、実際にどのような機能があるのかをわかりやすくご紹介してまいりました。
全国で防犯カメラセンターを運営するトリニティーでは、AIの開発からカメラの製造、設置工事までを一貫して対応しており、お客様の目的や設置環境に合わせて、最適なAIカメラシステムをご提案いたします。
防犯対策はもちろんのこと、業務の効率化や施設内の安全管理など、幅広い用途に対応可能です。
現地調査・お見積りは無料で承っておりますので、AIカメラの導入をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。