空き家になった実家はどう管理する?
放置リスク・固定資産税・遠方でもできる対策を解説
実家から離れた場所に住んでいると、空き家になった実家をどのように管理すればよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
頻繁に通うことが難しいため、「このままで大丈夫だろうか」と不安に感じることもあります。
空き家は人が住まなくなると傷みやすくなり、放置すると建物の劣化や近隣トラブルにつながることもあります。
また、管理が行き届いていない空き家は、防犯面でも注意が必要です。
この記事では、空き家を放置するリスクや、遠方に住んでいてもできる管理方法についてわかりやすく解説します。
実家が空き家になったら管理が必要?放置するリスク
実家が空き家になったとき、「しばらくそのままでも大丈夫では」と思う方もいるかもしれません。
しかし、空き家は人が住まなくなることで傷みやすくなり、放置するとさまざまなリスクが出てきます。
ここでは、実家の空き家をそのままにしておいた場合に起こりやすい問題を見ていきましょう。
建物の劣化が急速に進む

人が住まなくなった家は、想像以上のスピードで劣化します。
劣化の主な原因
- 湿気によるカビ
- シロアリ被害
- 木材の腐食
人が住んでいる家は、生活の中で自然に換気や通水が行われています。
しかし、空き家ではそれがなくなるため、建物の劣化が早く進みやすくなります。
雑草やゴミによる近隣トラブル

空き家を管理しないまま放置すると、庭や敷地の雑草が伸び放題になることがあります。
近隣トラブルにつながる主な例
- 害虫の発生
- 景観の悪化
- ゴミの不法投棄
こうした状態が続くと、近隣トラブルの原因になることがあります。
自治体によっては、空き家の管理について指導が入るケースもあります。
空き家は犯罪のターゲットになりやすい

空き家は、人の出入りが少ないため犯罪者に狙われやすいといわれています。
空き家で起こりやすい主な被害
- 空き巣
- 不法侵入
- 放火
空き家を狙う窃盗事件も相次いでおり、2025年の侵入盗は2020年の3.7倍となり、初めて1万件を超えました。
そのため、空き家を長期間放置せず、定期的に管理を行うことが大切です。
出典:日本経済新聞 空き家狙う侵入盗、初の1万件超え 不審な置き石や伸びた雑草に注意特定空き家に指定される可能性

空き家の状態が悪化すると、自治体から「特定空き家」に指定される可能性があります。
特定空き家と判断される主な例
- 倒壊の危険がある
- 著しく景観を損ねている
- 衛生上の問題がある
特定空き家に指定されると、固定資産税の優遇措置が受けられなくなり、税負担が大きくなる可能性があります。
実家の空き家で固定資産税が高くなるのはどんなとき?
実家が空き家になっても、固定資産税がなくなるわけではありません。
空き家になったあとも、基本的にはこれまで通り固定資産税を支払う必要があります。
ただし、空き家の状態によっては、固定資産税が高くなる可能性があるため注意が必要です。
住宅が建っている土地は固定資産税が軽減されている
通常、住宅が建っている土地には「住宅用地特例」という制度があり、固定資産税の負担が軽くなる仕組みがあります。
たとえば、土地の固定資産税は次のように軽減されます。
- 小規模住宅用地(200㎡以下):固定資産税が最大 1/6
- 一般住宅用地(200㎡超):固定資産税が最大 1/3
この特例があるため、住宅が建っている土地は税負担が抑えられています。
特定空き家に指定されると税金が高くなる可能性がある

空き家を放置して管理が不十分な状態が続くと、自治体から「特定空き家」に指定されることがあります。
特定空き家に指定されると起こること
- 「住宅用地特例」が解除される可能性がある
- 土地の固定資産税が高くなることがある
そのため、空き家になった実家も放置せず、定期的に管理することが大切です。
出典:e-GOV 空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)実家の空き家管理でやるべきこと一覧
実家の空き家管理といっても、「何をすればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
空き家を適切に管理するためには、定期的に確認しておきたいポイントがあります。
ここでは、実家の空き家管理でやるべき主な項目を一覧で紹介します。
| 管理項目 | 管理の目的 |
|---|---|
| 定期的な換気 | 窓を開けて空気を入れ替え、湿気やカビの発生を防ぎます。 |
| 郵便物の整理 | ポストに郵便物が溜まらないよう回収し、空き家だと気づかれにくくします。 |
| 庭・外構の手入れ | 雑草や庭木を整え、景観の悪化や害虫の発生を防ぎます。 |
| 建物の状態を確認 | 屋根や外壁、窓などに破損がないか定期的に確認します。 |
| 防犯対策 | 見回りや防犯設備を活用し、不審者の侵入を防ぎます。 |
遠方に住んでいる場合の管理のポイント
実家が遠方にあると、こまめに様子を見に行くのが難しくなります。
そのため、無理なく続けられる方法で管理することが大切です。
親族や近隣住民に協力してもらう

近くに住んでいる親族や知人がいる場合は、ときどき実家の様子を見てもらう方法があります。
郵便物がたまっていないか、外まわりに変化がないかなど、日常の中で気づいてもらいやすいのがよいところです。
メリット
- 身近な人にお願いしやすい
- 郵便物や庭の変化に気づいてもらいやすい
- 異変があったときに早めに連絡をもらいやすい
空き家管理サービスを利用する

なかなか現地に行けない場合は、空き家管理サービスを利用する方法もあります。
見回りや換気、郵便物の確認などを任せられるため、遠方に住んでいても管理しやすくなります。
メリット
- 定期的に見回りしてもらえる
- 換気や通水などもまとめて任せやすい
- 写真付きの報告があれば、現地の様子を確認しやすい
防犯カメラで遠隔チェックする

現地に行けないときは、離れた場所から様子を確認できると安心です。
防犯カメラがあれば、スマホなどから空き家の様子を確認できるため、遠方からでも見守りや防犯対策に役立ちます。
メリット
- 離れた場所からでも様子を確認しやすい
- 気になる変化に早めに気づきやすい
- 空き家の防犯対策にも役立つ
離れた場所から空き家を見守る「遠隔監視機能」とは

遠隔監視機能とは、防犯カメラの映像をスマホなどからリアルタイムで確認できる機能です
その場の様子をすぐに見られるだけでなく、録画映像をあとから確認できる機種もあります。
離れた場所からでも空き家の様子を手軽に確認しやすくなるため、遠方にある実家の管理にも役立ちます。
遠方にある実家の空き家で取り入れたい防犯対策
遠方にある実家の空き家は、すぐに様子を見に行けないことも多いため、防犯対策をしておくと安心です。
空き巣などの侵入窃盗や放火、不法侵入などのトラブルを防ぐためにも、空き家の状況に合わせた対策を取り入れておきましょう。
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空き家管理以外の選択肢と知っておきたい注意点
実家が空き家になった場合、管理を続ける以外にもいくつかの方法があります。
ただし、どの方法にも事前準備や条件があるため、すぐに進められないケースもあります。
売却する
空き家を手放したい場合は、売却を検討する方法があります。
デメリット
- すぐに買い手が見つかるとは限らない
- 建物の状態によっては希望どおりの価格で売れないことがある
- 売却までの間も管理は必要になる
賃貸に出す
使わない実家を賃貸として活用する方法もあります。
デメリット
- 修繕やリフォームが必要になることがある
- 入居者募集や契約手続きの負担がある
- 空室の間は空き家管理が必要になる
解体する
老朽化が進んでいる場合は、解体を考えるケースもあります。
デメリット
- 解体費用がかかる
- 住宅用地特例が外れ、税負担が増えることがある
- 更地にしても防犯や管理が不要になるわけではない
すぐに決められない場合は、まず管理をしておくことが大切
売却や賃貸、解体といった方法もありますが、すぐに方向性を決めるのが難しい場合もあります。
空き家を放置すると、たとえば次のような心配が出てきます。
- 建物の傷みが進む
- 防犯面で不安が大きくなる
そのため、今後どうするかを考えている間も、まずは空き家をきちんと管理できる状態にしておくと安心です。
とくに遠方に住んでいて、なかなか様子を見に行けない場合は、離れた場所からでも確認しやすい方法を取り入れておくと安心です。
実家の空き家管理に関するよくある質問
Q. 実家が空き家になった場合、管理はどのくらいの頻度で必要ですか?
空き家は月に1回程度を目安に換気や通水、建物の状態確認を行うのが一般的とされています。
長期間放置すると湿気によるカビやシロアリ被害、設備の劣化が進みやすくなるため、定期的な管理が大切です。
Q. 遠方に住んでいても実家の空き家を管理できますか?
遠方に住んでいる場合は、空き家管理サービスを利用したり、防犯カメラなどで遠隔から様子を確認できる環境を整えたりする方法があります。
現地に頻繁に行けない場合でも、空き家の状況を確認できる方法を取り入れておくと安心です。
Q. 空き家を放置するとどうなりますか?
空き家を長期間放置すると、建物の劣化や雑草の繁茂、害虫の発生などが起こりやすくなります。
また、防犯面の不安や近隣トラブルにつながる可能性もあるため、適切な管理を行うことが大切です。
Q. 空き家は何年放置すると問題になりますか?
空き家は「何年まで放置してよい」という明確な期間が決まっているわけではありません。
しかし、管理が行き届いていない状態が続くと、自治体から指導を受けたり、「特定空き家」に指定されたりする可能性があります。
特定空き家に指定されると、固定資産税の優遇措置が解除されることもあるため注意が必要です。
まとめ 実家の空き家は放置せず適切に管理しよう
実家が空き家になった場合、そのまま放置してしまうと、建物の劣化や近隣トラブル、防犯面の不安などさまざまな問題につながることがあります。
とくに遠方に住んでいる場合は、頻繁に様子を見に行くことが難しいため、空き家の状態を把握しにくくなりがちです。
そのため、定期的な見回りや管理を行い、建物や敷地の状態を確認しておくことが大切です。
売却や賃貸、解体といった選択肢を検討する場合でも、それまでの間は空き家を適切に管理しておく必要があります。
遠方に住んでいる場合は、防犯カメラなどを活用して、離れた場所からでも様子を確認できる環境を整えておくと、安心して管理しやすくなります。
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