防犯フィルムは意味ない?間違った貼り方とは
防犯フィルムは、比較的手頃な価格で導入できるため、個人宅でも取り入れやすい防犯対策のひとつです。最近では、連日の強盗事件の報道を受け、弊社にも防犯フィルムや防犯カメラの設置に関するご相談が増えています。
「自宅の防犯対策として、自分で防犯フィルムを貼ろうかな?」とお考えの方も多いのではないでしょうか?
しかし、防犯フィルムは製品の性能や貼り方次第で、効果が大きく変わります。正しく貼らないと、本来の防犯機能を発揮できず、「貼ったのに意味がなかった…」ということにもなりかねません。
このページでは意味のない防犯フィルムの貼り方や、失敗しない製品の選び方について解説します。
意味のない防犯フィルムの貼り方
防犯フィルムは、製品選びと施工方法が非常に重要で、このどちらかを誤ると意味がなくなってしまう恐れがあります。
まずは、選んではいけない防犯フィルムや、意味がなくなってしまう貼り方について解説します。
意味がない・効果の薄い防犯フィルムの特徴
厚みが不十分な防犯フィルム
防犯フィルムの効果は、厚みによって大きく変わります。
通常、効果的とされる防犯フィルムの厚さは200μm以上ですが、これより薄いフィルムは破られやすく、防犯効果が低下してしまいます。
防犯目的で貼るなら200μm以上の製品を選びましょう。
CP認定を受けていない製品
CP認定がされていない製品は品質にバラつきがあるため、実際は防犯効果が期待できないことがあります。
間違った貼り方がもたらすリスク
性能が優れた防犯フィルムでも、貼り方が適切でないと効果は大幅に減少してしまいます。
防犯フィルムの効果が薄くなってしまう貼り方と、その影響について解説します。
均一に貼り付けができていない
防犯フィルムはガラスに均一に貼り付けないと、空気が入り込み、フィルムの強度が低下してしまいます。
こういった施工ミスはガラスが衝撃を受けた際に簡単に割れてしまう原因になります。
端部の処理不足
フィルムをガラスの端までしっかりと貼らないと、そこから剝がれやすくなり、防犯効果が低下します。
特に端部からの剥がれは侵入者にとって突破口になりやすく、注意が必要です。
端部がきちんと処理されていないと、フィルムが時間経過で劣化しやすく、粘着力が弱くなることも。
窓ガラス全体に均一な強度を持たせるために、端部の処理はしっかりとする必要があります。
間違った貼り方で多い失敗:気泡が残ってしまう
防犯フィルムを自分で貼ったお客様から、「うまく貼れず気泡が入ってしまったので、貼り直したい」というご相談をよくいただきます。
防犯フィルムをきれいに貼るには、事前の準備や貼り方にコツが必要です。
気泡が入ってしまった際に無理に押し出そうとすると、フィルムが傷ついてしまうこともあります。貼った後に気泡を完全に取り除くのは難しく、仕上がりに影響してしまうことが少なくありません。
また、気泡が入ったままだと、フィルム本来の防犯効果が十分に発揮されない可能性もあります。
せっかくの防犯対策を無駄にしないためにも、経験豊富な専門業者に依頼するのがおすすめです。
クレセント周りの部分貼りは意味ない?
防犯フィルムを窓のクレセント錠周りなど、一部分だけに貼るのは効果的ではありません。
しっかりと窓を守るためには、窓ガラス全体に貼ることがポイントになります。なぜ部分貼りでは意味がないのか、詳しく解説します。
- 部分貼りではガラスの強度は変わらない
- 防犯フィルムは窓ガラス全体に貼ることで衝撃を分散し、割れにくくする仕組みです。しかし、一部分だけでは強度が確保できず、別の場所を破壊されるリスクが高まります。
- 防犯フィルムは「面」で効果を発揮する
- 防犯フィルムは、窓全体に貼ることで、衝撃が分散し割れにくくなる構造です。しかし、一部分だけではガラスの強度が保てず、簡単に破壊される可能性があります。
また、せっかくCPマーク(防犯性能の高い建物部品)付きの防犯フィルムを使っても、適切に貼らなければ十分な効果を発揮できません。 - 泥棒は「弱点」を狙ってくる
- 泥棒は侵入に時間をかけたくないため、防犯対策が不十分な場所を見つけて侵入を試みます。
また、部分貼りの場合は外から見ても「防犯対策が十分でない」と分かってしまうため、泥棒に狙われやすくなる可能性があります。
防犯フィルムの効果を最大限に活かす正しい貼り方
防犯フィルムの効果を最大限に活かすためには、正しい貼り方がとても大切です。
特に、部分的に貼る方法では十分な防犯効果を得ることができず、かえって狙われやすくなってしまうことがあります。
防犯フィルムの効果を十分に発揮させるためには、次のポイントが大切です。
- 窓ガラス全体に貼る(全面施工)
- 防犯性能の高いCPマーク付き防犯フィルムを選ぶ
- プロの業者に依頼して適切に施工してもらう
これらのポイントを押さえることで、、侵入に時間がかかり、泥棒が諦めやすくなります。
正しい防犯フィルムの選び方
防犯フィルムとは、窓ガラスに特殊なフィルムを貼ることで泥棒などの侵入者を防止する効果のある防犯用品です。
泥棒の侵入経路は窓からが約6割と言われており、侵入経路である窓への対策は非常に有効です。
ただフィルムを窓に貼り付けるだけでは期待していた効果が発揮できずに意味がない場合も。
防犯フィルムを選ぶ際は警察庁、国土交通省、経済産業省が性能を認めたCPマークの付いた防犯フィルムがおすすめです。
なぜCPマークの防犯フィルムが良いのか?
CPマークとは、防犯性能試験に合格した防犯性能が高い建物部品に付けられるマークのことを言います。
泥棒が使用するガラス破りの手口である打ち破り試験、こじ破り試験、焼き破り試験で攻撃開始から5分以上(打ち破りは1分以上)、人が通過できる状態にならなかったものを合格としています。
また、防犯フィルムにCPマークを貼付するには
- フィルムの厚みが350μm以上
- 日本ウインドウ・フィルム工業会が指定する接着剤を使用
- 防犯フィルム施工技能者が厚み5mm以上のフロートガラス及び3mm厚複層ガラスに施工するもの
とされています。
市販でもCPマーク認定のフィルムは販売していますが、CPマークの貼付は防犯フィルム施工技能者にしか許可されていません。
防犯フィルムは見た目だけでは性能がわからないため、こういった国が設ける基準を満たしたCPマークの付いた製品を選ぶと良いでしょう。
CP認定のフィルムを自分で貼ることはできる?
市販でもCP認定を受けた防犯フィルムは販売しています。フィルムだけ購入し、自分で貼ることはあまりおすすめはしません。
フィルムを購入し、貼り付けるために必要な道具さえあれば貼ることはできますが、正しい貼り方をしないと水や気泡が入り、窓に密着しないため防犯効果を得られない可能性があります。
せっかく性能の高いCP認定を受けたフィルムを購入しても、貼り方によっては防犯効果を発揮できずに意味がない結果となってしまうため、専門業者に依頼することをおすすめします。
防犯フィルムを貼るメリット
窓に貼るだけで防犯対策ができる
防犯フィルムの一番の効果は泥棒などの侵入を防ぐことができることです。泥棒はガラス破りに5分以上かかると侵入を断念すると言われています。
窓ガラスを強化し割られにくくすることで、泥棒などの侵入を防ぐ効果が期待できます。
窓ガラスを特殊なものに交換するよりも費用を抑えて手軽に防犯対策ができる点も特徴です。
ガラスの飛び散りによる二次被害を防ぐ
地震などの災害時にガラスの飛散を防ぎ、ガラスの破片によるケガを防ぐことができます。
フィルムは内側に貼ることがほとんどなので、防犯対策と災害対策が同時にできることは大きなメリットです。
目隠し効果や遮熱効果がある
ガラスフィルムの種類によっては外から覗かれないように目隠し効果のあるものや、室内温度が上昇する原因とされる輻射熱(ふくしゃねつ)を遮断し、室内を快適な温度に保つ効果のあるものがあり、日常生活に役立つものもあります。
ガラスフィルムの種類
窓に貼るガラスフィルムにも種類があります。
災害時に窓が割れた際のガラス飛散を防止するガラス飛散防止フィルムや、家の中を見られないように外からの視線を遮断するプライバシー保護フィルム、室内温度を上昇させる輻射熱(ふくしゃねつ)を遮断し、室内を快適な温度にする遮熱フィルムがあります。
中には防犯フィルムの上から貼ることのできるものもあるので、目的にあわせて適切な製品を選びましょう。
弊社ではCPマーク付きの防犯フィルムの他、ガラス飛散防止フィルムやプライバシー保護フィルム、遮熱フィルムの施工にも対応しています。
目的によって最適な商品のご提案が可能ですのでお気軽にご相談ください。
正しい製品を適切な貼り方で
このページでは貼っても意味がない防犯フィルムの特徴や、間違った貼り方について解説しました。
防犯フィルムは正しく選び、適切に施工することで初めて効果を発揮します。
厚みが不十分であったり、間違った貼り方をすると防犯効果は期待できません。
CP認定を受けた信頼のできる製品を選び、プロに施工を依頼することで、安心して防犯対策をすることができます。
防犯フィルムは正しい製品、施工で侵入者を効果的に抑止することができるので、窓の防犯対策をお考えの方は参考にしてください。
弊社ではCPマークの付いたフィルムの施工が可能です。お見積りは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。