金属盗難が深刻化!
被害ゼロを目指すための今すぐできる対策とは?
全国で金属盗難の被害が急増しています。太陽光発電所の配線や、住宅の室外機、学校の蛇口などが次々と狙われ、ついには金属盗難対策法案が閣議決定されるほど、社会的にも大きな問題となっています。
この記事でわかること
- 金属盗難が急増している理由と背景
- 被害に遭いやすい場所・金属の特徴
- 戸建て・太陽光設備・学校など環境別の具体的な対策
「うちは大丈夫」と感じている方こそ、注意が必要です。今すぐできる対策を知ることが、金属盗難を防ぐ第一歩です。
金属盗難が多発!太陽光発電所・住宅・学校も被害に
金属盗の認知件数(全国推移 令和2年〜令和6年)
金属盗の認知件数は、ここ5年で約4倍以上に増加しています。
とくに令和4年から5年の増加幅は約6,000件と大きく、深刻な社会問題になりつつあります。
これは、太陽光配線・銅線・蛇口・室外機など、身近な金属資材が頻繁に狙われていることを示しています。
年度(令和) 認知件数 前年比増加数 令和2年 5,478件 - 令和3年 7,534件 +2,056件 令和4年 10,368件 +2,834件 令和5年 16,276件 +5,908件 令和6年 20,701件 +4,425件
政府も動いた、買い取り業者への規制強化
とくに被害が顕著なのが太陽光発電所です。
フェンス越しに目立つケーブルや電力設備が並び、人目につきにくいことから、盗難のターゲットになりやすい傾向があります。
令和5年の金属盗難の認知件数は20,701件にのぼり、なかでも送電用の銅線や太陽光パネルの接続ケーブルが狙われるケースが目立っています。
こうした盗難は、一度発生すると大きな復旧コストや売電停止などの損失につながるため、発電事業者にとって深刻な課題です。
この現状を受けて、政府は令和6年に金属盗難対策法案を閣議決定し、以下のような買い取り業者への規制強化を打ち出しました。
- 買い取り業者は、都道府県の公安委員会へ「会社名・住所」などを届け出ることが義務化
- 取引時には、顔写真付きの身分証で「氏名・住所・生年月日」などの本人確認を厳格に実施
- 取り引き内容の記録を作成し、最低3年間の保存を義務化
- 違反した場合には、6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性あり
今後は業者側にも責任が課されることで、金属盗難の抑制効果が期待されています。
参考:NHK 金属盗対策の新法案 取り引きの際に顔写真付き書類で本人確認なぜ金属盗難が増加しているのか?
金属盗難の件数がここ数年で急増している最大の要因は、金属類、とくに銅の価格高騰です。
実際に、令和3年に発生した金属盗の被害総額は約132億8,700万円にも上り、これは日本全体の窃盗被害額の約2割を占める深刻な水準です。
中でもとくに目立つのが銅の盗難で、被害総額のうち約97億7,900万円が銅関連の盗難によるものとされています。
参考:朝日新聞 銅価格高騰で金属盗急増、法規制で盗品流通に歯止めを 警察庁報告書太陽光だけじゃない!実際に起きた金属窃盗の事例
消火栓ボックスの被害
滋賀県守山市では、公共の消火栓ボックスが金属盗難の被害にあいました。
被害にあったのは、消火栓の取水口とホースをつなぐ器具。
盗まれたのはその一部に使われていた、銅と亜鉛の合金である「真鍮(しんちゅう)製」のパイプだけでした。
エアコン室外機が丸ごと盗まれた事例
住宅では、「エアコンの室外機」自体が盗まれる被害も確認されています。
ある現場では、壁から垂れ下がったエアコン配管が無残に切断されており、その内部には転売価値の高い「銅製のパイプ」が通っていました。
犯人は金属素材を見極めたうえで、室外機ごと持ち去るという手口を使っていたとみられています。
金属盗難は「ただの窃盗」ではなく、公共の安全・社会インフラを直撃する深刻な問題です。
太陽光配線、消火設備、室外機などの被害からも明らかなように、身近な資材が常に狙われています。
被害を防ぐためには、事後対応ではなく事前対策が不可欠です。
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どこが危ない?場所別に見る盗まれやすい金属
金属盗難の被害は、特定の施設だけでなく、住宅・太陽光発電所・学校・公共施設など、私たちの身の回りに広がっています。
以下では、場所ごとに特に狙われやすい金属部品と、その理由を詳しく紹介します。
一戸建て・住宅周辺で狙われやすい金属
- エアコンの室外機
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- 銅製の熱交換器・パイプが高値で売れるため、本体ごと盗まれるケースも多数
- 低い位置・人目の少ない側面に設置されている場合、とくに危険
- 給湯器
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- 屋外に設置されており、目立ちにくい位置にあることが多い
- 突然お湯が出なくなって初めて気づくケースが多い
- 屋外の蛇口(水道栓)
-
- 蛇口には銅や真鍮など高価な金属が使われている
- 盗品かどうか確認せずに買い取る業者が一部にいる現実がある
太陽光発電所で狙われやすい金属
- 送電用の銅線
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- 送電用の銅線や接続ケーブルは転売価値が高く、狙われやすい
- 屋外に長く露出しているため、工具を使えば切断・持ち去りが容易
- 無人の時間が多く、とくに夜間は盗まれても気づかれにくい
- 広い敷地内の死角やフェンスの外側沿いなども狙われやすいポイント
学校・公園・公共施設で狙われやすい金属部品
- 蛇口
-
- 蛇口や水道栓は真鍮製が多く、金属価値が高いため狙われやすい
- 屋外に設置されていることが多く、人目の少ない時間帯に狙われやすい
- プールサイドのシャワーヘッド(学校)
-
- 学校のプールサイドでは、シャワーヘッドや取水パイプの盗難被害が発生している
- 屋外に設置されており、夜間や休日は人目がなく無防備になりやすい
- 多くの学校ではプールには防犯カメラが未設置で、証拠の記録が困難
金属盗難は、「資材の価値」だけでなく「設置場所の無防備さ」や「人目の少なさ」も大きな要因になります。
住宅も公共施設も、「どこでも被害に遭う可能性がある」という認識を持ち、早めの防犯対策が必要です。
金属盗難の手口とは?SNSでの「闇バイト」勧誘も要注意
金属盗難は、単なる「思いつきの犯行」ではなく、手口が年々巧妙化・組織化しています。
近年では、SNSを通じて金属ケーブルの窃盗に勧誘するケースも確認されており、非常に悪質です。
よく使われる金属盗難の手口
- 下見をして侵入ルートや死角を事前に確認
- 夜間や休日など無人時間を狙って行動
- 銅線や真鍮など「価値がある部品」だけを選んで盗む
- 盗品かどうか確認しない買い取り業者に持ち込んで現金化
これらの手口を見ると、犯人が狙う場所を慎重に選んでいることがわかります。
つまり「対策されていない場所」は、真っ先に狙われるリスクが高いということです。
だからこそ、できるだけ早い段階で防犯対策をしておくことがとても大切です。このあとの章では、どんな対策が効果的なのか、場所ごとにくわしくご紹介していきます。
金属盗難を防ぐには?環境別の具体的対策
戸建てでできる対策
戸建て住宅では、エアコンの室外機や給湯器、蛇口まわりの金属部品がとくに狙われやすくなっています。
人目が少ない場所に設置されていることが多いため、目立たせる・触れにくくする工夫が効果的です。
防犯カメラとセンサーライトを組み合わせる
室外機などが設置されている暗がりは、盗難のリスクが高まる場所です。こうした場所には、防犯カメラとセンサーライトをセットで設置するのが効果的です。
人が近づくとライトが点灯し、その瞬間にカメラが録画を開始するタイプであれば、「見られているかもしれない」という心理的なプレッシャーを与えることができます。
最近では、録画+スマホ通知対応の防犯カメラも登場し、個人でもしっかりとした対策がしやすくなっています。
蛇口や室外機は、簡単に外せないように工夫を
屋外にある蛇口やエアコンの室外機は、金属目的の盗難に遭いやすい設備です。だからこそ、すぐには持ち去れない状態にしておくことが防犯のポイントになります。
蛇口は、銘板を固定しているネジの頭を潰すことで、簡単に取り外されないようにしましょう。
室外機には、防犯チェーンやワイヤーロックを使って、建物の壁や手すりなどの固定物と繋ぐのが効果的です。 切断されにくい高強度タイプを選べば、盗難の抑止にもつながります。
防犯カメラ作動中」などのステッカーも有効
本物のカメラがなくても、「監視されているかも…」と感じさせることができれば、犯行を思いとどまらせる効果があります。
そのため、「防犯カメラ作動中」などのステッカーを貼っておくだけでも、盗難対策として十分に役立ちます。
とくに、人の目につきやすい場所に貼るのがおすすめです。玄関まわりや門扉、通路などに、目立つように貼っておきましょう。
太陽光発電所でできる対策
広い敷地に設備が点在する太陽光発電所は、どうしても人目が届きにくく、夜間や無人時の盗難被害が起きやすい場所です。
そこで、次のような対策を組み合わせて、防犯効果を高めましょう。
夜間監視対応の防犯カメラ+スマホ通知機能
広い敷地を持つ太陽光発電所では、夜間の見回りが難しいこともあります。
夜間撮影ができる防犯カメラと、スマホ通知機能の組み合わせです。
最近では、人の侵入を検知してスマホに知らせてくれるAIカメラシステムも登場しています。
誰かが敷地に侵入した瞬間に通知が届くので、現地にいなくてもすぐに異変に気づくことができます。
さらに、赤外線カメラや低照度カメラのように、暗闇でも映像をしっかり記録できるタイプを選べば、銅線などが狙われやすい夜間の防犯対策として、より安心です。
フェンスや有刺鉄線で物理的に侵入を防ぐ
フェンスや有刺鉄線を設置することも、シンプルですが効果的な盗難対策です。
外部からの侵入を物理的に妨げることで、犯行のハードルを上げることができます。
とくに太陽光発電所のような広い敷地では、高さのあるフェンスや、上部に有刺鉄線を設ける工夫が重要です。敷地内への侵入が難しいと感じさせるだけで、盗難をあきらめるケースも多いとされています。
また、フェンスは定期的に点検し、破損や隙間がないか確認することも大切です。壊れた部分があると、そこから狙われやすくなってしまいます。
ケーブルの素材を見直すのもひとつの方法
銅線の盗難被害を減らす方法として、ケーブルの素材を変更するという手段もあります。
たとえば、銅の代わりに価値の低い素材を使うことで、盗まれにくくなる効果が期待できます。ただし、耐久性や電気の通りやすさ(導電性)が劣る場合もあるため、慎重な検討が必要です。
設置場所や使用条件によっては、安全性や効率に影響が出ることもあるので、専門業者に相談したうえで導入することをおすすめします。
学校・公共施設でできる対策
学校や公共施設のプールまわりに設置されているシャワーヘッドや蛇口などの金属製品は、転売目的の盗難被害に遭うことがあります。
そこで、施設の安全を守るために、すぐに実践できる対策をご紹介いたします。
蛇口のネジをつぶして、簡単に外せないようにする
ほんの少しの工夫ですが、取り外しに必要なネジやボルトの頭をつぶしておくだけでも、盗難の抑止につながります。
「外すのが面倒そうだ」と思わせることで、犯行をためらわせる効果が期待できます。
というのも、泥棒は短時間で簡単に持ち去れるものを好んで狙う傾向があります。
ネジがつぶれていて簡単には取り外せないとなると、「ここは手間がかかりそうだ」と判断し、犯行を途中で諦めるケースも少なくありません。
実施前に施設管理者や保守業者と相談し、安全面への配慮も忘れずに行いましょう。
将来的な修理や交換が必要になることも考えられますので、安全面やメンテナンスのしやすさにも配慮しながら、対策を講じていきましょう。
防犯ステッカーで「監視されているかも」と思わせる
プールなどプライバシーの観点から防犯カメラの設置が難しい場合は、防犯カメラ作動中」「関係者以外立入禁止」などの警告ステッカーを目立つ場所に貼る「のがおすすめです。
たとえ実際にカメラがなくても、「監視されているかもしれない」という心理的なプレッシャーが働き、犯行の抑止効果が期待できます。
また、防犯カメラを検討する場合は、プライバシーに十分配慮しながら設置を進めることが大切です。
とくにプールや更衣室などの周辺では、撮影範囲やカメラの角度などに注意が必要となりますので、専門業者に相談のうえ、慎重に対応されることをおすすめします。
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防犯カメラで対策!金属盗難に効果的なカメラの選び方
太陽光のケーブルや蛇口など、金属製品は盗難の標的になりやすい場所です。
とくに夜間は被害に気づきにくく、防犯カメラの設置が効果的です。
ここでは、金属盗難を防ぐために適した防犯カメラの選び方を、わかりやすくご紹介します。
夜間の撮影に強いカメラを選ぶ
盗難が多く発生するのは、暗くなった夜間や明け方など、人目の少ない時間帯です。
そのため、「夜間でもはっきりと映る」防犯カメラを選ぶことがとても大切です。
- 赤外線カメラ(夜間は白黒で撮影)
- 赤外線を使って暗闇でも撮影できるタイプです。光がまったくない場所でもしっかり映してくれます。
- 夜間カラー対応カメラ(夜でもカラーで撮影)
- わずかな明かりを利用してカラー映像を記録できるため、服装や車種などの情報も残しやすくなります。
夜間の盗難対策におすすめの防犯カメラ
400万画素AIスターライトカメラ「TR-IP8520-AIS」
金属盗難などの被害が起こりやすい夜間の監視対策には、AIを搭載した高精細カメラ「TR-IP8520-AIS」がおすすめです。
このカメラは、暗い環境でも明るくカラー映像で撮影できる「スターライト機能」を備えています。
周囲が暗くなっても白黒に切り替わることなく、犯行時の服装や車両の色までしっかり記録することができます。
特徴
- 夜間でもカラーで撮影できる「AIスターライト機能」
- AIによる人物・車両の自動検知&スマホ通知(※オプション)
- マイク搭載で音声も記録可能
夜間の見守りが必要な場所への設置にぴったりの防犯カメラです。設置をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
屋外用には防水・防塵対応のカメラが安心
屋外に設置された金属資材や設備は、盗難の被害に遭いやすい傾向があります。
そういった場所に防犯カメラを取り付ける際には、風雨や砂ぼこりにしっかり耐えられるタイプを選ぶことが大切です。
防犯カメラの中には「IP〇〇」と表記されたものがあり、これは防塵・防水性能を示す規格です。
カメラを設置する環境によって、必要な性能は異なります。
どの機種が最適か迷われる際は、ぜひ専門業者にご相談ください。設置場所に合ったカメラをご提案いたします。
AIによる侵入者検知とスマホ通知で被害を防ぐ
AI機能を搭載した防犯カメラは、敷地内に人が入ると自動で検知し、スマホに通知を送ることができます。
こちらは、太陽光発電所にAI防犯カメラを設置し、AI人検知システムの動作を確認した動画です。
敷地内に人が入るとすぐに検知し、スマホへ通知します。
「人が入ったらすぐに知らせてくれる安心感」が、AIカメラの大きな魅力です。ご興味がございましたら、お気軽にご相談ください。
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- 初期費用0円/月々定額料金で利用可能
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よくある質問
Q. 金属盗難は個人でも狙われますか?
はい、個人のお宅でも被害に遭うケースはあります。
たとえば、エアコンの室外機や外に置かれた金属製品が狙われることもあります。とくに目立ちにくい場所に設置されている場合や、不在が多いお宅は注意が必要です。
Q .防犯カメラは何台あれば効果的ですか?
建物の広さや死角の数によって適切な台数は異なります。そのため、専門の業者に現地を確認してもらうのが安心です。
侵入されやすい場所を中心に、必要な台数を検討するのがおすすめです。まずはお気軽にご相談ください。
Q. 夜間以外でも注意すべきですか?
はい、昼間でも油断は禁物です。
空き家や無人の倉庫、留守中の住宅を狙ってくるケースもあります。24時間しっかり監視できるカメラの導入がおすすめです。
金属盗難の被害にあわないために、今できる備えを
このページでは、金属盗難の被害を防ぐための対策についてご紹介しました。
金属の盗難は、夜間や人目の少ない場所を狙って突然発生することがあります。
被害を未然に防ぐには、防犯カメラの設置やAIによる侵入検知機能の活用がとても効果的です。
大切な資材や設備を守るためにも、しっかりとした備えをしておくことが何よりも大切です。
まずは、できるところから対策を始めてみましょう。
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