自治会に入らない戸建てのゴミ出しは違法？
自治会のゴミ置き場問題を解決
近年、自治会に入らない戸建てが増えたことでゴミのトラブルが起こりやすくなっています。
「自治会に入らないで町内のゴミ置き場を使う戸建て住民がいる」「自治会に入らない人がゴミ捨てのルールを守らない」などの自治会加入・未加入に関する問題をはじめ、不法投棄や管理など、ゴミ置き場問題による自治会の負担は軽視できるものではありません。
このページでは、自治会に入らない住民がいることで考えられるリスクや、自治会を悩ませるゴミ置き場問題の解決方法についてご紹介させていただきます。
こんな方におすすめのページです
- 自治会に入らないでゴミを捨てる戸建て住民は違法か知りたい
- 自治会のゴミステーションで不法投棄をされる
- 自治会に入らずにいたら嫌がらせをされた
戸建て住民が自治会に入らないでゴミを捨てるのは違法？
自治会に入る意味とは
結論から言うと自治会に加入していない戸建て住民が、地域のゴミ置き場を利用しても違法ではありません。
ゴミ収集は、廃棄物処理法に基づき「自治体（市区町村）の責任」で行われているため、ゴミの収集自体は自治会に入っていない戸建て住民の分も行われます。
そのため、自治会未加入の戸建てに対し、「自治会に入っていないから」「会費を払っていないから」という理由でゴミ出しを拒否することはできません。
ただし、ゴミ置き場の設置や管理清掃は地域が自治会が行っていることが多いので、「自治会に入らないのにゴミ置き場を利用する人物がいる」とトラブルに発展するケースがあります。
また、「自治会に入っていないという理由で自宅に嫌がらせをされた」など、ご近所トラブルが起こるリスクがあります。
自治会は入らなければいけないの？メリットは？
自治会・町内会は、マンションの管理組合と違い、加入の義務はありません。
マンション内にある区画の所有者になった時点で加入になる管理組合とは全く仕組みが違い、自治会の加入は義務ではありません。
ただし、自治会に入ると災害時に近所の方同士で助け合いがしやすくなったり、地域の不審者の出没情報などの情報共有ができるなど、メリットは数多くあります。
自治会は単なるご近所付き合いではなく、同じ地域の住民同士、助け合って住みやすい環境を作るための仕組みであり、ゴミ置き場の管理や地域の清掃活動、防犯活動なども協力して行っています。
そのため、「自治会に入らずに恩恵だけ受ける戸建て住民がいる」という時にトラブルになりやすい面があります。
「ご近所付き合いとかは興味ない」という方も増えていますが、万が一の非常時、頼りになるのは同じ地域に住むご近所の方々であることを知っておきましょう。
なぜ自治会に入らないでゴミを捨てることが問題になるのか？
「自治会に入らないならゴミ置を捨ててはいけない」という自治会の主張は、法的な効力を持ちません。
しかし、ゴミ置き場の管理は自治会が行うため、ゴミ置き場を使うなら自治会のルールに従わなければいけません。
自治会に入る世帯と、自治会に入らない世帯で、なぜすれ違いが生まれるのか解説します。
「ゴミ置き場を使っても良いのは自治会加入者のみ」というルールを定めている自治会がある
ゴミの収集自体は廃棄物処理法に基づき、自治体が行っているため、自治会に入らない戸建てもゴミを捨てる権利はあります。
ただし、ゴミ置き場の設置・管理は自治会側で行っていることが多いため、ゴミ置き場の利用ルールも自治会が決定します。
このルールで、「ゴミ置き場が利用できるのは会費を払っている自治会加入者のみ」と決まっていることがあります。
このため、自治会に入らない戸建て住民がゴミ置き場の利用を断られることがあるのです。
「会費も払わず、掃除も手伝わずにゴミ出しだけ使う住民がいる」という不満が生まれる
地域のゴミ置き場の管理を含む地域活動は、自治会に加入している世帯が支払う会費から成り立っています。
そのため、管理に携わらない人物がゴミを捨てると、「自治会に入らないのにゴミを捨てる戸建て住民がいる」と不満の声が上がることがあります。
ひどい場合、ご近所トラブルに発展し、嫌がらせを受けるという危険もあります。
もちろん、嫌がらせで他人の家の前にゴミを捨てたり、玄関にイタズラをしたりするのは犯罪ですので、嫌がらせを受けた場合は証拠を撮って警察に相談するなど、自己防衛をすることも必要です。
ルール共有がされないため、ゴミ置き場ルールを守れないことがある
自治会に入らない場合、自治会が発行する地域のお知らせが届かないことがあります。
ゴミ置き場のルール変更や、地域イベントによるイレギュラーがあっても、未加入者宛てには届かないため、知らずにゴミ置き場のルールを守らないでゴミを捨ててしまうことも考えられます。
ゴミを捨ててはいけない日にゴミを捨ててしまうとしばらく回収されず、異臭や害獣問題になる可能性もあります。
このように、自治会に入らない戸建て住民が、知らずにルールを破ってしまうと、管理者である自治会に迷惑がかかることがあります。
自治会に入らない戸建てが増えている
参考：地域コミュニティに関する研究会 報告書
自治会に入らない戸建てが増えています。この背景には、共働きの増加や役員を募ることが難しいなどのことが考えられます。
一度自治会に入った世帯が退会するケースも増え、加入者と未加入者でトラブルになっていることも多いようです。
自治体側も、ゴミ置き場の使用という点に関して介入はしないため、地域住民で解決する必要があります。
国立環境研究所が行った調査によると、841の自治体中、7割が「未加入者がごみ集積所を利用できないなどのトラブルを抱えている」と回答しています。
自治会というシステムそのものに抵抗がありつつも、「ゴミ置き場だけは使わせてほしい」と考える世帯も増える中、ゴミ置き場で起こるトラブルは多数あり、ゴミ出しルールを守らない人物や不法投棄など、自治会の管理負担は重くなっています。
自治会に入らないでゴミ置き場を利用させてもらうにはどうしたら良い？
自治会や町内会に入らずにゴミを回収してもらうには、自分でゴミ処理場に家庭ゴミを持ち込むという方法もありますが、仕事や育児で忙しい方が多い中、毎度持ち込むのは難しい面があるでしょう。
かといって、無断で自治会のゴミ置き場を利用するとトラブルに発展するリスクもあり、あまりおすすめはできません。
「自治会の活動には参加したくないけど、ゴミ出しだけはさせてほしい」という場合、以下のような方法があります。
自治会に入らない戸建て住民がゴミを捨てる方法
- 「会費の一部は払うので、自治会の活動には参加せずゴミ置き場を利用させてほしい」など、双方納得できる内容を自治会に交渉する
- 他に自治会に入らない近隣住民がいるのであれば、自治会とは別でゴミ置き場を作り申請をする
- 自治体に相談し、対応策があるか聞く
自治会や町内会は、地域の住民が安全・快適に暮らせるに活動する団体です。
いきなり「自治会がゴミ出しを制限するのは違法だ」など攻撃的な態度はとらずに、双方が不快な思いをせず暮らせるよう気をつけましょう。
ほかにもある自治会のゴミ置き場問題
自治会のゴミ置き場問題は、自治会に入らない戸建てがゴミを捨てることに対する管理面の問題だけではありません。
不法投棄が起こるとゴミの処理が必要になったり、ゴミ出しルールを守らない人物にどう対応するべきかなど、ゴミ置き場近辺で起こるトラブルは多いのです。
自治会を悩ませるゴミ置き場問題1．
不法投棄で自治会側に負担がいく
不法投棄は、犯人の特定ができない場合、その土地の所有者が処理をすることになることが多いです。
そのため、自治会が管理するゴミ置き場へ粗大ごみが放置されると、自治会で処分をすることになってしまいます。
弊社でも、不法投棄がきっかけでゴミ集積所に防犯カメラを設置するご相談をいただく自治会・町内会の方やマンションオーナーのお客様が多くいます。
自治会を悩ませるゴミ置き場問題2．
ゴミ出しルールを守らない人物がいる
不特定多数が利用する自治会のゴミ置き場では、ゴミ出しルールを守らない人物がいて管理に困るというケースが起こりがちです。
弊社でも、「ゴミ置き場が散らかって困っているけど、ルールを守らないぐらいでは警察が動いてくれない」とお困りの自治会の方からのご相談をいただくことも多くあります。
ゴミ出しルールを守らない人物がいる結果、カラスや猫にゴミを荒らされて周辺が汚くなると、掃除も大変になってしまいます。
自治会に入らない戸建て世帯には、ゴミ置き場の利用に関するお知らせが周知されないため、「ルールを知らずにゴミを捨ててトラブルになった」という問題も起こりやすくなります。
自治会を悩ませるゴミ置き場問題3．
ゴミ漁り
自治会のゴミ置き場は、誰でも入ることができる場所にあります。
資源ゴミを狙ったゴミ漁りや、人が捨てたものを漁って、まだ使えるものを自分が使うために持ち帰るというケースもあるようです。
ゴミ漁りが起こると、ゴミ置き場近辺が散らかるだけでなく、近隣住民も「自分の捨てたゴミから何か盗まれたのでは」と不安になってしまいます。
自治会を悩ませるゴミ置き場問題4．
自治会に入らない戸建て住民へ嫌がらせ
自治会の管理するゴミ置き場で起こる問題ではありませんが、自治会に入らないでゴミ置き場を使っていると、不満を抱えた住民から嫌がらせをされるケースも考えられます。
イタズラ・嫌がらせを警察に通報するために防犯カメラを設置したいとご相談いただくことも多く、「家の敷地にゴミを捨てられる」「車に傷をつけられた」など、様々な手口があります。
自治会のゴミ置き場問題を解決する方法は？
自治会の活動は、ゴミ置き場の管理だけでなく、地域防犯活動や防災関連など多岐にわたります。
ここでは、自治会のゴミ置き場問題を解決するための方法についてご紹介します。
不法投棄・ゴミ漁りへの対策
不法投棄やゴミ漁りには、防犯カメラとセンサーライトがおすすめです。
犯罪や嫌がらせは、人通りのない夜間や早朝に行われるリスクが高く、夜間の防犯対策をきちんとすることで、不法投棄・ゴミ漁りの対策にもなります。
そのため、夜間対応の防犯カメラがとてもおすすめです。
弊社では、夜間もカラーで撮影できるAIスターライトカメラが人気です。
自治会・町内会向けの補助金を使った防犯カメラ設置もご相談ください。
不法投棄・ゴミ漁り対策のポイント
- 防犯カメラで常時録画をして、対策ができていることをアピール
- 200万画素以上の防犯カメラを使って、証拠能力の高い録画映像を残す
- 人が近づくと点灯するセンサーライトで不審者を威嚇する
ゴミ出しルールを守らない人物への対策
ゴミ出しルールが守られない理由には、「そもそもゴミ出しのルールを知らない住民がいる」というケースと、「ルールを知っていて守らない」というケースがあります。
まずは、わかりやすい場所にゴミ出しルールを張り出しておくなど、ルールをしっかりと周知できる工夫をすると良いでしょう。
ルールを守らない人物に対しては、目立つ場所に防犯カメラを設置したり、「防犯カメラ作動中」のステッカーで「その場は監視されている」と意識付けるのもおすすめです。
この他、AIカメラを使って、ルール外の日時でゴミを捨てようとすると「ゴミ出しルールを守ってください」など音声を流すシステムもご利用いただけます。
ゴミ出しルールを守らない人物への対策ポイント
- ゴミ出しルールはわかりやすいように張り出しておく
- 新しく引っ越してきた人向けに「ゴミ出しガイド」を配布する
- 防犯カメラを設置し、「なにかあったら証拠が残る」状況を作っておく
- 指定の曜日・時間以外にゴミを捨てに来た人物を検知し自動音声で注意する
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まとめ 自治会のゴミ置き場問題は、仕組みで解決する
自治会を悩ませるゴミ置き場問題には、自治会に入らないでゴミを捨てる戸建て住民への対応策や、不法投棄で発生する処分費、掃除、管理の手間など様々なものがあります。
自治会に入らない戸建てが増え、役員を決めるのも大変な中、「ゴミ置き場問題ばかりに気を取られている場合ではない」と思う方も多いでしょう。
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