玄関ドアのガラス防犯対策
防犯フィルム・防犯ガラス・補助錠を徹底比較
玄関にガラスがあると、採光性やデザイン性に優れ、家の印象も明るくなります。
しかし、防犯の観点では注意が必要です。
空き巣は「ガラス破り」で侵入するケースが多く、玄関ドアの小さなガラスでも狙われることがあります。
この記事では、空き巣を寄せつけないための具体的な対策方法(防犯フィルム・補助錠・防犯ガラス)を、専門的な視点でわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 玄関ドアのガラスが空き巣に狙われる理由
- 実際のガラス破りによる侵入手口
- 防犯フィルム・防犯ガラス・補助錠の特徴と対策方法
- 防犯フィルムの効果と正しい選び方
玄関ドアのガラスはなぜ危険?防犯リスクと侵入手口
玄関ドアにガラスが使われていると、明るく開放的な印象になり、見た目もおしゃれに感じられます。
しかし、防犯の面では注意が必要です。ガラス部分は空き巣に狙われやすく、次のようなリスクがあります。
- 空き巣に狙われやすい侵入口になる
- ガラス破りによる短時間侵入のリスク
- 人目がつきにくい場所では被害に気づかれにくい
玄関ドアのガラスは便利で見栄えも良い反面、防犯面では弱点となることを理解しておくことが大切です。
空き巣が使う「ガラス破り」の3つの手口とは?
警視庁の調査によると、一戸建て住宅で多い侵入手段は「無締り」「ガラス破り」「ドア錠破り」です。
つまり、ガラス部分は空き巣にとって代表的な侵入口になっています。
住宅の種類 1位 2位 3位 一戸建住宅 無締り ガラス破り ドア錠破り 共同住宅(3階建以下) 無締り ガラス破り 合かぎ 共同住宅(4階建以上) 無締り 合かぎ ガラス破り
空き巣がガラスを割って侵入する手口には、主に次の3つがあります。
- 打ち破り
- 石やバットなどでガラスを強く叩き割る、もっとも乱暴な方法です。もっとも単純で乱暴な方法ですが、大きな音が出るため、深夜や人通りの少ない時間帯に行われることが多いとされています。
- こじ破り
- マイナスドライバーなどの工具を使い、ガラスとサッシの隙間に穴を開けてこじ開ける方法です。窓に対して行われる印象が強いですが、玄関ドアのガラス部分に穴を開けて鍵に手を伸ばし、解錠するケースも確認されています。
- 焼き破り
- ライターやガスバーナーでガラスを熱した後、冷却スプレーなどで一気に冷やして割る「熱衝撃」を利用した手口です。特殊な方法に思われがちですが、道具さえあれば力を使わず、比較的簡単に実行できるとされています。
このように、空き巣はガラスの弱点を狙って侵入を試みます。
玄関ドアのガラスには、早めの防犯対策を行うことが重要です。
こんな玄関ドアのガラスは要注意!防犯上弱いポイント
玄関や窓に使われているガラスの種類によっては、空き巣に「入りやすい家」と思われてしまうことがあります。
ここからは、ガラス破りに弱い窓の特徴について、具体的にご紹介します。
防犯性能の低い一枚ガラス
以前は一般的な窓ガラスとして使われていた一枚ガラス(単板ガラス)は、防犯機能が低く、簡単に割られてしまいます。
とくに玄関ドアや掃き出し窓など、手を差し込めば鍵を開けられる位置にあるガラスは非常に危険です。
築年数が古い住宅に使われているガラス
築10年以上経過している住宅では、ガラスそのものが古くなっていたり、防犯対策が施されていないことが多く見られます。
経年劣化により、ガラスにヒビが入っていたり、サッシがゆるくなっている場合は、こじ破りに弱くなっている可能性もあります。
玄関の場所が人目につきづらい
家の構造や立地によっては、玄関まわりが道路や近隣住宅から見えにくい場所にあることもあります。
こうした環境では、不審者が作業をしていても発見されにくく、空き巣にとって「時間をかけやすい理想的な侵入口」になってしまいます。
とくにガラス付きの玄関ドアの場合は、人目につきにくい=割られても気づかれにくいというリスクに直結します。
ガラス付き玄関ドアの防犯性を高めるコツ
「ガラスがあるから防犯は難しい」と思われがちですが、実はそうとは限りません。
防犯対策の基本は、「侵入に時間をかけさせること」です。
警視庁の『住まいる防犯110番(侵入者プロファイリング〜心理と行動③)』によると、空き巣の約半数が、侵入に5分以上かかるとあきらめるというデータが示されています。
つまり、ガラス付きの玄関ドアであっても、「簡単には破れない」「すぐには開けられない」ようにすることで、犯罪のリスクを大きく下げることができるのです。
次の章では、この考え方をふまえて、ガラス部分に対して今すぐ取り入れられる具体的な防犯対策をご紹介します。
玄関ドアガラスの防犯対策3選
防犯フィルム・防犯ガラス・補助錠の効果と特徴
ガラス付きの玄関ドアも、適切な対策を行うことで空き巣の侵入を防ぐことができます。
ここでは、とくに効果的な3つの防犯方法をご紹介します。それぞれの特徴とメリットを比較しながら、自宅に合った対策を考えてみましょう。
防犯フィルム
防犯フィルムは、厚手の特殊なフィルムをガラスの内側に貼りつけることで、割れても貫通しにくくする効果があります。
そのため、空き巣がガラスを割って手を差し込もうとしても、フィルムが破れにくいため侵入に時間がかかり、あきらめさせる効果が期待できます。
防犯フィルムのメリット
- 既存のガラスにそのまま貼れる
- 比較的費用が安く、導入しやすい
- 飛散防止や紫外線カットといった生活に役立つ効果もある
- 外から見た見た目を大きく変えずに防犯できる
注意点
- 厚みや品質によって効果に差があるため、防犯性能試験済みの製品を選ぶのが安心
- 正しく施工しないと効果が発揮されにくいため、専門業者に依頼するのが望ましい
防犯ガラス
2枚のガラスの間に「中間膜」と呼ばれる特殊な樹脂を挟み込んで接着した、割れにくい構造のガラスです。
この中間膜が衝撃を吸収することで、万が一ガラスが割れても破片が飛び散りにくく、バールなどで叩かれても簡単には穴が開かないようになっています。
そのため、空き巣にとっては侵入に時間がかかる厄介な障害となり、「割れないガラス」ではなく「貫通しにくいガラス」として防犯効果が期待できます。
防犯フィルムのメリット
- 非常に高い防犯性能(貫通しにくい)
- 経年劣化しにくく、長期間にわたって安心して使える
注意点
- ガラス全体を交換する必要があり、費用がやや高め
- 工事が必要なため、すぐに対応したい場合には時間がかかることも
補助錠・サムターンカバー
ガラス越しに手を差し込まれても、すぐに鍵を開けられないようにする対策です。
玄関の内側に補助錠を設けたり、つまみ部分にカバーを付けることで、解錠の難易度を上げ、時間稼ぎができます。
補助錠・サムターンカバーのメリット
- 比較的安価に設置でき、種類も豊富
- 工事不要な製品も多く、すぐに取り入れられる
- 他の対策と併用することで、さらに効果が高まる
注意点
- 鍵自体の強度が弱い場合や、他にガラス破り対策がないと効果が限定的になることも
- 慣れないと操作に手間がかかる製品もあるため、使いやすさも考慮が必要
玄関ドアのガラス対策
防犯フィルム・防犯ガラス・補助錠を徹底比較
対策方法 | 費用の目安 | 防犯効果 | 特徴 |
---|---|---|---|
防犯フィルム | 〇(比較的安価) | ◎(割れても貫通しにくい) | コストを抑えてしっかり防犯したい人に最適。 貼り方次第で効果に差が出る |
防犯ガラス | △(高価) | ◎(非常に高い防犯性) | 長期的に安心したい方におすすめ。 工事が必要で初期費用は高め |
補助錠など | ◎(数千円~) | △(補助的な対策) | 今すぐ安価に始めたい方に最適。 他の対策と併用すると効果的 |
迷ったら「防犯フィルム」から始めるのがおすすめ
防犯ガラス・防犯フィルム・補助錠の3つは、それぞれに特徴があります。
しかし「費用」「防犯性能」「取り入れやすさ」のバランスを考えると、防犯フィルムがもっとも始めやすい対策です。
- なるべくコストを抑えながら、しっかり防犯もしたい
- とりあえず今すぐできる対策から始めたい
そんな方には、防犯フィルムがぴったりです。
まずは防犯フィルムを貼り、必要に応じて補助錠やサムターンカバーを組み合わせると、さらに防犯性が高まります。
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プロがすすめる!玄関ドアのガラスにおすすめの防犯フィルム
フィルムの厚みは「350ミクロン以上」が目安
防犯フィルムの防御力は、「厚み」によって大きく変わります。
市販されている一部の窓用フィルムには、薄くて装飾やUVカットが目的の製品もありますが、防犯対策として選ぶ場合は以下を意識しましょう。
- 厚みが350ミクロン(0.35mm)以上あるものを選ぶ
- 薄すぎるフィルムは、バールやハンマーで簡単に破られる恐れがある
防犯性能を期待するなら、厚みはしっかり確認しておくことが大切です。
安心して選ぶなら「CPマーク付き」の製品を選ぼう
防犯フィルムを選ぶ際には、「CPマーク」が付いているかどうかが重要な判断基準になります。
「CPマーク」とは、警察庁・国土交通省・経済産業省が連携して認定している「防犯性能の高い建物部品」に付けられるマークです。
このマークが付いた防犯フィルムは、実際に防犯性能試験をクリアしている信頼性の高い製品であることを意味します。
このマークが付いた防犯フィルムは、公的な性能試験をクリアしていることを意味しており、空き巣対策としての信頼性が非常に高くなっています。
CPマークの注意点:貼り付けは有資格者のみ
CP認定を受けた防犯フィルムは、ホームセンターやインターネット通販などで市販されていることもありますが、CPマークのシールを正式に貼ることができるのは、認定を受けた有資格者のみとなっています。
また、CPマークを貼付するには、ガラスの種類に応じた厳格な基準が定められており、正しく施工されていなければマークは付与されません。
DIYとプロ施工どう違う?
防犯フィルムは、自分で貼ることもできますが、きれいに貼るには専門的な知識と技術がいります。
気泡やズレがあると、防犯性能が十分に発揮されないこともあるため、プロによる施工を検討するのがおすすめです。
貼り方 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
DIY |
|
気泡・ズレが起きやすく、性能が落ちる可能性あり |
プロ施工 |
|
DIYに比べて施工費用がかかる |
「せっかく貼ったのに、防犯効果が出なかった」という事態を避けるためにも、とくに玄関や掃き出し窓など空き巣が狙いやすい場所には、プロによる施工を検討するのが安心です。
弊社では、CP認定を受けた防犯フィルムを、専門の資格を持ったスタッフが1枚ずつ丁寧に貼り付けています。
「自分で貼れるか不安…」「ちゃんと効果のあるものを使いたい」
そんな方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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玄関ドアの防犯効果をさらに高めるなら
防犯カメラの併用もおすすめ
ガラスのついた玄関ドアの防犯が心配…という方には、防犯カメラの設置もおすすめです。
防犯フィルムなどの対策とあわせて取り入れることで、より安心感が高まります。
防犯カメラを設置するメリット
- 不審者の接近やイタズラを録画できる
- スマホと連動して外出先からでも映像を確認できる
- 防犯フィルムと組み合わせると効果がアップ
「防犯フィルムで侵入を防ぎ、防犯カメラで記録する」この2つの対策を組み合わせることで、空き巣や不審者への抑止力がさらに高まり、安心できる住まいづくりにつながります。
防犯フィルムQ&A
防犯フィルムは劣化する?耐用年数はどのくらい?
耐用年数はおおよそ10年といわれています。
紫外線や温度変化に強い素材ですが、長期間使用すると劣化することがあります。フィルムの端が浮いたり、白っぽくなってきたら貼り替えを検討しましょう。
玄関ドアのガラスに貼った防犯フィルムは簡単にはがれない?
適切に貼ることができれば、簡単にはがれることはありません。
ただし、貼り方が不十分だと気泡や浮きが出て、はがれやすくなる場合があります。
プロによる施工を選ぶと、長く安心して使えます。
防犯フィルムで防犯以外の効果(飛散防止・UVカット)もある?
はい、防犯フィルムは「侵入防止」だけでなく、飛散防止・UVカット といった副次的な効果も期待できます。
ガラスが割れても破片が飛び散りにくいため、地震や台風などの災害時のケガ防止や、子どもやペットの安全対策にもつながります。
また、UVカット効果は製品によってさまざまです。弊社の防犯フィルムは、UVカット効果を備えた製品です。
まとめ - ガラス付き玄関ドアでも防犯対策はしっかりできる
ガラス付きの玄関ドアは、デザイン性が高い反面、空き巣に狙われやすい面があります。
しかし、防犯フィルムや防犯ガラス、補助錠、防犯カメラなどの対策を組み合わせることで、しっかり防犯性を高めることができます。
とくに、今あるガラスに貼るだけで対策できる防犯フィルムは、費用や導入のしやすさの面でも取り入れやすく、多くのご家庭で選ばれています。
「うちの玄関は大丈夫かな…」と不安を感じている方は、できることから始めることが大切です。
まずは、玄関ドアや窓の状態を見直してみてください。
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弊社では、防犯フィルムのほかにも下記のガラスフィルム施工に対応しています。
- ガラス飛散防止フィルム
- プライバシー保護フィルム
- 遮熱フィルム
お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
ガラスの種類やご希望に合わせて、プロの視点で最適な製品をご提案いたします。
防犯フィルム施工エリア
- 中部:愛知県・岐阜県・三重県・静岡県
- 関東:神奈川県・東京都・埼玉県
※上記以外の地域でも対応できる場合があります。ご希望の方はお問い合わせください。