IP66って何?防犯カメラの防塵防水規格
屋外用の防犯カメラは雨風に当たることになるため防水・防塵性能が必須です。屋外に設置する防犯カメラを調べる際に基準となるのが「IP〇〇」という規格です。
屋外用の防犯カメラを探してみるとカメラの仕様・性能にIP65、IP66、IP67などの表記を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
IPとは、JIS規格(日本工業規格)によって定められている規格で防塵(ホコリなどを防ぐ)と防水(雨などの浸入を防ぐ)の性能が製品に備わっているかどうかを等級で表すものです。
最初の数字が防塵機能のランク、2番目の数字が防水機能のランクを表しています。
このページでは、防犯カメラの防水防塵性能(IP規格)について解説させて頂きます。
こんな方におすすめの記事です
- 屋外用の防犯カメラ・監視カメラを探している
- 防水・防塵に強い屋外用防犯カメラを探しているが、どの等級のカメラを選ぶべきかわからない
- 工場や飲食店など、オイルミストが飛ぶ室内に設置する防犯カメラを探している
保護等級のランクについて
防塵の等級と性能
1つ目の数字は防塵性を表しています。
ランク | 内容 |
---|---|
0 | 保護されていない |
1 | 直径50mmの固形物が内部に入らない |
2 | 直径12.5mmの固形物が内部に入らない |
3 | 直径2.5mmの固形物が内部に入らない |
4 | 直径1.0mmの固形物が内部に入らない |
5 | 防塵(若干の粉塵の侵入があっても所定の動作および安全性をを阻害しない) |
6 | 耐塵(粉塵が内部に入らない) |
防水の等級と性能
2つ目の数字は防水性を表しています。
ランク | 防水等級 | 内容 |
---|---|---|
0 | - | 保護されていない |
1 | 防滴I | 垂直に滴下する水に対して保護されている |
2 | 防滴II | 15°以内で傾斜しても垂直に滴下する水に対して保護されている |
3 | 防雨 | 60°以内の散水に対して保護されている |
4 | 防まつ | あらゆる方向からの水の飛沫に対して保護されている |
5 | 防噴流 | あらゆる方向からの噴流に対して保護されている |
6 | 耐水 | あらゆる方向からの暴噴流に対して保護されている |
7 | 防浸 | 規定の圧力、時間で水中に沈めても影響がないように保護されている |
8 | 水中 | 製造者によって規定される条件に従って、潜水状態での使用に対して保護されている |
防犯カメラの防水防塵等級 選び方は?
屋外に設置する防犯カメラには防水防塵性能が必要。では、どんな環境でどの等級のカメラを選ぶべきなのでしょうか。
設置環境別でご説明します。
一般の戸建住宅などではIP65以上
戸建やマンション、店舗などの屋外に設置する防犯カメラは雨風にさらされるため、一般的にIP65以上あれば良いとされています。
特別高いスペックのカメラを使わなくても、セキュリティメーカーのしっかりした防犯カメラであれば、雨風が原因で壊れることはありません。
オイルミストの飛ぶ場所ではIP66以上
潤滑油を使う工場や油を多く使う中華料理店では、オイルミスト(気化した油)が飛んでいることがあり、このような現場では「IP66」以上の防犯カメラを推奨しています。
気化したオイルは、空中を彷徨い、カメラの隙間からオイルが浸透する可能性があります。そのため、弊社ではIP66以上を選択してお客様にご紹介しています。
最後は落ちてくるのでカメラの上部に堆積することも多く、中性洗剤で拭けるような形状だとさらに良いです。
強い風雨にさらされる場所ではIP67以上
海岸沿いは台風などが来ると、水中に近い状況になり、高い保護等級の防犯カメラがおすすめです。海沿いなどで場所で防犯カメラを設置する場合はIP67以上の防犯カメラが良いでしょう。
また、塩水はカメラ自体を錆びさせることがあります。万が一防犯カメラの取付部分などが錆びて落下し、人に当たってしまうと危険です。
錆びにくいステンレス製の防犯カメラを使用するなど、別の工夫も必要です。
耐衝撃保護等級を表すIK規格
防水防塵保護等級を表すIP規格に対し、耐衝撃保護等級を示す「IK◯◯」という規格があります。
ドーム型防犯カメラの多くはIK10規格をクリアし、万が一不審者が長尺なもので高所にある防犯カメラを壊そうとしても簡単には壊れません。
防犯カメラは様々な環境で設置され、常時撮影・録画を続けますが、第三者に故意で壊されてしまうことも想定されます。いざという時に証拠映像を撮ることができるよう、防水防塵、耐衝撃などカメラの強度も一定以上の基準をクリアした製品を選ぶことがおすすめです。
IP67相当の防犯カメラを使っても施工不良で浸水することも
防犯カメラは施工する時に、カメラ自体を開けることがあります。設定スイッチが内部にあったり、レンズの焦点を合わせる必要があるからです。こうした作業時の施工不良が原因で内部に浸水する可能性があるため、設置は1つ1つの工程を慎重に行います。
屋外用防犯カメラ内部に浸水してしまうケースの多くは施工面に問題があることが多く、カメラ自体の防塵防水構造とは別です。
せっかくIP66やIP67以上の防犯カメラをつかっても、施工不良があってはコネクター部分が錆びたり電源部がショートしたりして壊れてしまいます。
屋外で水に濡れる可能性がある場所への取り付けは、プロのセキュリティ会社にお任せください。
屋外の防犯カメラ設置は専門業者へ
このページでは、防犯カメラの防水防塵の保護等級を示すIP規格についてご紹介させていただきました。
トリニティーでは屋外の防塵防水性能のある機器選びから設置プランのご提案、設置工事、修理メンテナンスまで一貫してサポートさせて頂いております。
屋外での実績も多く、どんな場所にIP66やIP67のカメラを必要とするのかの判断も適切に行えます。高所作業車が必要な工事やポールの建柱を伴う工事など、特殊な工事も多数行っています。
弊社では防犯カメラ設置前に経験豊富な防犯カメラのプロがお伺いし、無料の現地調査を行い必要な台数や工事内容をご提案させていただいております。
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