万引きは防犯カメラで捕まる?後日逮捕はありえるのか
万引きは、刑法の窃盗罪にあたります。
『他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。』(出典:刑法235条)と書かれている通り、刑罰の対象となる可能性のある犯罪です。
万引きを軽い犯罪だと考える人もいるようですが、もちろん逮捕もありえます。
また、現行犯でなくとも、後日、防犯カメラの映像から犯人特定、逮捕できる可能性もあります。
万引き犯に頭を悩ませる店舗の方は少なくなく、弊社でも数多くの店舗で防犯カメラを設置させて頂いております。
レジ袋廃止によるエコバッグの普及や無人店舗の増加といった現象も万引きが減らない要因の一つではといわれており、万引き対策は店舗運営に欠かせない要素とされます。
このページでは近年の万引きの傾向や万引き防止対策、証拠を掴むための防犯カメラ設置位置についてなど紹介します。
万引きの発生状況
万引きは検挙率が高く捕まる可能性が高い
万引きの検挙率は高く、近年は認知された万引き件数に対し検挙率は70%以上となっています。
以下は、2020年~2023年にかけて発生した万引きの件数や検挙率を表した表です。
参照:国民の身近で発生する犯罪
認知件数 / 年次 2020年 2021年 2022年 2023年 認知件数 145,429件 148,299件 148,371件 141,564件 検挙件数 105,986件 106,584件 107,854件 104,516件 検挙人員 102,504人 101,504人 100,844人 101,340人 検挙率 72.9% 72.6% 72.6% 73.8%
認知件数とは被害の届け出などにより警察が認知した件数、検挙件数とは捜査機関に犯罪の行為者が特定された件数(必ずしも逮捕を伴いません)のことを指しています。
表から見てわかる通り、発生した件数に対し非常に高い確率で犯人を特定できています。
捕まる可能性が高いのにも関わらずなくならないのは、万引きを軽い犯罪だと考えている人が一定数以上いること、そして計画性なく一人で実行できる犯罪ということ、そしてスーパーやコンビニだと商品棚で死角が生まれやすいことも要因と思われます。
また、特に万引きが発生しやすいドラッグストアやスーパーといった店舗は子供だけで利用することも多く、小学生が衝動的に万引きしてしまうというような事例も発生しています。
店舗側も万引きを防ぐために、防犯カメラや防犯タグなど対策を講じることが必要となっています。
万引きされやすい店舗とは?
警察が行った「万引きに関する調査研究報告書」によると、万引きが行われている店舗はスーパー、コンビニに続いてドラッグストア、デパート・家電量販店が多いようです。
年齢層とも関係があり、10代はスーパーよりコンビニ、30代以上はコンビニよりスーパーでの発生件数が多いとの結果が出ています。
これらの店舗は従業員の数に対して店舗が広く、死角が生じやすいため犯行がしやすいという弱点があります。
万引き犯の特徴・手口
万引きは、強盗や空き巣などの侵入盗に比べ衝動的で、計画性のない犯行が多い傾向にありますが、常習犯も多く、プロと呼べるほど犯行を繰り返している犯人もいます。
レジ袋が廃止になりマイバッグを持ち歩く人も多くなったことも、万引きを容易にしてしまっているのではと言われています。
犯行に及ぶ際、不審にキョロキョロと周りを見ていて人目を確認していたりするという特徴が多く見られるようです。
万引きでよくみられる手口には以下のような例があります。
- 死角を見つけ、商品をカバンやポケットに入れる
- 試着室やトイレに商品を持ち込んでそのまま盗む
- 未清算商品をかごに入れたまま店舗の外に出る
- 店舗の外にいる仲間に商品を渡す(複数人で犯行 に及ぶ)
- 仲間うちで実行犯を隠す(複数人で犯行に及ぶ)
- 従業員の関心をそらし犯行に及ぶ(複数人で犯行に及ぶ)
単独犯の場合、店内を見てあたかも普通に買い物をしているようなふりをし、死角でカバンに入れたり、試着室やトイレに未清算商品を持ち込んでしまうケースの他、セルフレジを利用して精算するふりをして盗むようなケースもあります。また、セルフレジに関連していえば窃盗の意思はなく、操作の誤りで結果として買った商品の一部の分を精算せずに店舗を出てしまうようなケースも起こりえます。
万引き犯に仲間がいる場合、仲間内で隠し合いながら犯行に及ぶような手口もあるようです。
複数人での万引きは、単独犯に比べ被害額が大きくなる傾向があります。
効果のある万引き対策とは
万引きの防止対策には人員の配置、防犯カメラの設置、商品に取り付ける万引き防止用のインクタグやミラー、売り場のレイアウト変更、ポスターの配置など様々あります。
特に防犯カメラや防犯ゲートは犯行の抑止効果の他、証拠を見つけて犯人を捕まえることにも繋がるためおすすめです。
万引きに効果のあるセキュリティについて一部ご紹介します。
防犯カメラ
24時間365日、常時録画を続ける防犯カメラはカメラの存在自体が犯行を抑止する効果を発揮します。また、万引きが発生した時場合、録画映像を確認することで万引き犯の身元特定にも役立ちます。
また、防犯カメラは万引きだけでなく強盗や不当なクレーム、迷惑客の解決策、遠隔監視システムを使った複数店舗の一括管理、更に最近ではAIを活用したマーケティングなど様々なことで役立つため、店舗運営に欠かせないツールの一つになっています。
弊社では防犯カメラの販売、設置工事、修理メンテナンスまで丸ごとサポートさせていただいております。
導入はレンタル、リース、一括買取(サブスク)にてご利用可能です。
防犯カメラと共に「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼っておくことがおすすめです。
防犯タグ
インクタグ
インクタグとは、取り付け後に解除器なしで無理に外そうとするとインクが飛び散るようになっている万引き防止用のタグで、アパレル系の店舗でよく使われています。
工事を要する防犯ゲートに比べタグと解除器があれば利用できるため、コストを抑えたい方にもおすすめです。
弊社が運営する通販サイト「防犯通販」でも販売させて頂いています。
インクタグを買いたい方>
自鳴タグ
自鳴タグは、無理やりはずそうとするとアラート音がなるので、万引きの発生にすぐに従業員が気付くことができます。
財布やカバン、家電など様々な製品で用いられています。
弊社が運営する通販サイト「防犯通販」でも販売させて頂いています。
自鳴タグを買いたい方>
万引き対策に必要な防犯カメラの設置場所
死角を狙う万引き対策への防犯カメラ設置位置
小売店には商品が陳列される棚や商品をPRするための装飾が展示されることがありますが、これらが死角となって監視の目を阻むことになり、万引き犯にとって都合の良い状況を作っていることがあります。
万引き対策で防犯カメラを設置する際は、画角を意識しなるべく死角なく監視の目を届かせることが大切です。
防犯カメラの台数が多ければ死角は減りますが、カメラの導入費用がかさんでしまい、来店するお客様にとっても威圧感を感じさせてしまいます。
また死角について画角の他に気を付けるべきことは、防犯カメラは設置している真下を映し出すことはできないという点です。例えば、4隅の部屋に防犯カメラを4台取り付ける場合には、2つの角に防犯カメラを2台ずつ取り付けるよりは、4つのそれぞれの角に1台ずつ防犯カメラを取付けた方がいいということはよく知られています。
弊社では、ご予算や状況に合わせた最適な防犯カメラシステムをご提案しております。
参考記事:防犯カメラの映る範囲はどの程度か?>
試着室やトイレへの商品持込みを防止
原則、試着室やトイレに防犯カメラを設置することはありません。だからこそ死角となってしまい、商品を持ち込まれたら簡単に万引きされてしまいます。
そのため、個室内でなく試着室やトイレの前に防犯カメラを設置することで持ち込みを阻止できる効果があります。
また、店内に試着室やトイレへの商品持込みを禁止する張り紙をしておくことも大切です。
セルフレジでの万引きを防止
セルフレジでの犯行を防止するなら、レジ上に防犯カメラを設置します。なるべく鮮明に映るよう、フィクサーを使ってカメラの高さを調整することもよくあります。
セルフレジで懸念されるのは未精算のまま、買い物カゴからマイバッグに移してしまう万引きや、操作誤りで意図せずとも結果的に未精算のまま商品を持ち帰ってしまうようなトラブルが起こりえます。
レジ付近では高画質な防犯カメラを設置し、録画映像を見返した時に拡大しても鮮明な映像を見られるようにしておくことがおすすめです。
高画質な防犯カメラを使うことで、状況証拠をより確かなものにすることができます。
万引き対策の防犯カメラはダミーでも良い?
安く防犯設備を整えようと思うと、ダミーカメラが選択肢に入るケースもあります。ただ、ダミーカメラは案外見破られやすく、わかる人が見れば「そんな設置の仕方はありえない」というようなものがあったりします。
ダミーカメラはダミーであることがバレたら意味がありません。
防犯カメラの費用を安く抑えるなら、ダミーカメラを使うのではなく、レンタルで導入したり、プロに相談した上で費用を抑えたカメラ構成にしましょう。
弊社でも広角の防犯カメラを採用して設置台数を抑えるなどお客様に合わせたご提案をさせていただきますのでご相談ください。
参考記事:ダミーカメラはバレる?バレない設置方法とは?
万引きは後日逮捕もありえる
店舗を運営するお客様から防犯カメラの設置をご相談いただく際、「万引きは現行犯でしか捕まえられない」と考えている方もいるのですが、防犯カメラの映像などから証拠をとり、犯人の身元が特定されることはあります。
現行犯で捕まえるケースことのほうが多いことは事実ですが、事件発生後に証拠が見つかり身元が特定されることは十分にありえます。
特に最近の防犯カメラは昔に比べ画質が格段に良くなり、顔などの特徴を捉えることもできるようになっています。
「何度も万引きにあって被害額が相当になっているのに中々犯人を捕まえられない」とお悩みの方もぜひご相談ください。
店舗におすすめの防犯カメラ
音声録音もできるレジカメ
500万画素の鮮明な映像で、かつ音声も録音できるレジ専用防犯カメラシステムです。
セルフレジの隙をかいくぐる万引きや従業員がレジ金を横領する可能性など、レジ周りは特にトラブルが起きやすい場所のため、高画質な防犯カメラがおすすめです。
レジカメなら細かな手の動きまで確認でき、なおかつ音声録音もできるので迷惑客の不当なクレームの対策にもなります。
もちろん、レジ周りのみ高画質なカメラを使って、別の場所には別のカメラを設置するなど、お客様に合わせたカスタマイズが可能です。
広範囲を撮影する180度AHDカメラ
設置台数を抑えたい時は広範囲をカバーできる防犯カメラがおすすめです。
「HS-180AHD」は200万画素のフルハイビジョンで撮影できる180度パノラマカメラで、営業時間内の店内を俯瞰して広く見たい時には最適です。
レンタルでも導入できます。
細かな動作を映すならフィクサーを使った設置も
店舗の天井が高い場合、映像を拡大した時に細かい部分が粗くなってしまうことがあります。
防犯カメラの設置位置を調整したい場合、フィクサーを使う場合もあります。
店舗向けの防犯カメラ設置もお任せください
防犯カメラセンターは防犯カメラの提供、設置工事、修理メンテナンスまで一貫して行う防犯カメラのプロ集団です。
防犯カメラはメーカーも機種も様々で、どんな機種をどこに設置するかによって得られる効果が変わります。
万引きは、最も身近な犯罪の一つといえます。
「たかが万引き」と思わず、早めに対策を講じることが大切です。1件あたりの被害額が少なくても数が重なると閉店にまで追い込まれる可能性もあるのです。
弊社ではお客様のお悩みに合わせた防犯カメラシステムをご提案から設置工事までしっかりとサポートします。