飲食店の厨房に監視カメラが必要な理由
【食材横領・衛生管理・従業員管理】
飲食店の厨房は、外からは見えにくいため、衛生面の問題や食材の横領などのトラブルが起こりやすい環境です。
厨房で監視カメラを設置する用途の多くは、店舗の状況確認や従業員管理ですが、中には
「食材の在庫が合わないなと思っていたらスタッフが横領していた」
「バイトのスタッフが勝手に厨房の様子をSNSへ投稿していた」
など、監視の目が届かない場所で様々なトラブルが起こるリスクがあります。
この記事では、飲食店の厨房に監視カメラが必要な理由や、設置費用、従業員のプライバシーを守った設置についてご紹介します。
なぜ厨房に監視カメラが必要なのか?
「問題」が起こっているかもしれない5つのサイン
飲食店の厨房は、ホールからは見づらく、また「ホールにはレジ不正の防止で監視カメラがあるけど、厨房には設置していない」ということも多いので、管理する側からすれば死角になりやすい場所です。
そんな厨房の「見えざる問題」に気づくポイントは、たとえば以下のようなものがあります。
厨房の問題が重大化するまえに気づくポイント
- 食材や備品の在庫が合わない
- ホール(客席)の状況がわからない
- 異物混入・掃除が行き届いていない
- 監視の目がなく、バイトだけの時間が多い
- 厨房がタバコくさい
なぜこれらが、厨房で起こっている問題に気づくポイントとなるのか、解説させていただきます。
【食材横領?】食材や備品の在庫が合わない
飲食店で意外に多いのが、食材の横領です。
「横領」というと、売上金を盗むイメージが強いかもしれませんが、食品やお酒を持ち出してしまうケースも数多く起きています。
飲食店ではある程度、調理ミスや賞味期限の関係で食品の廃棄があることは想定して在庫を管理しますが、食品の在庫が合わないことが続いたり、売上に対して食品の在庫が全く合わないという場合、横領の可能性があるかもしれません。
また、まかないの領域を超えて、お客様に出すはずの食材を使って勝手に料理をして食べるなども、お店の損失となる不正になります。
厨房に監視カメラがあれば、在庫管理や、勝手に食品を持ち出す横領の抑止力になり、証拠にもなります。
【連携が取れずトラブルの元に】ホール(客席)の状況がわからない
「厨房からホールの混雑状況が見えない」「ホールスタッフが厨房の状況がわからない」という状態を放っておくと、従業員同士でうまく連携がとれず、業務が滞ったり、クレームの元にもなります。
厨房とホール、それぞれに監視カメラを設置しておくことで、厨房とホールのスタッフがお互いの状況が把握でき、連携がスムーズになります。
店内に監視カメラを設置する際は、厨房スタッフとホールスタッフ両方が確認できるよう、モニターが2つあると業務の「見える化」ができるので、業務の効率化にも役立ちます。
【衛生管理】異物混入・掃除が行き届いていない
厨房内の衛生管理が出来ていないと、異物混入、ゴキブリなど害虫の発生といった問題が起こり得ます。
「バイトしかいないし少しくらいサボっても良いか…」という軽いノリで業務を怠っていると、後で大きなトラブルになりかねません。
また、調理を担当する従業員の身だしなみが乱れていたり、きちんと手洗いをしない場合も同様です。
厨房に監視カメラがあれば、遠隔でも厨房内の衛生管理状況がチェックできます。
【従業員管理】バイトだけの時間が多く、管理者の監視が行き届かない
オーナーや店長が不在の時間帯、バイトのだけで店舗を回している飲食店は少なくありません。
この時間帯に起きやすいのが、私語の増加・従業員のサボりです。
厨房内でふざけた写真や動画を撮ってSNSに投稿し、炎上するというようなことがあると、お店のイメージにも大きな影響があり、その後の集客に支障が出ます。
監視カメラを設置して四六時中従業員を監視しておくほどのことは通常ありませんが、バイトしかいない時間帯でも遠隔で従業員の状況を確認できるようにしておくことで、現場は一定の緊張感が保たれ、管理者からもいつでも店内状況を確認できるので便利です。
【厨房内喫煙?】厨房がタバコくさい
2020年4月より健康増進法が改正され、一部の例外店舗を除き、店内での喫煙・喫煙室での飲食が禁止となっています。
この改正は、飲食店以外でも様々な施設へ適用され、不特定多数が利用する施設の多方面で、喫煙設備の設置などの対応が求められています。
厨房での喫煙は、店舗のイメージや室内の匂いへの影響だけでなく、違法となる可能性もあります。
監視カメラがあれば、厨房内での喫煙防止の他、万が一の時には録画映像を見て、本当にタバコを吸っていたのか否か確認ができます。
飲食店でありがちな食材の横領って?
弊社へ防犯カメラの設置をご相談いただく際、「従業員が食材を勝手に持ち帰るので監視カメラを設置したい」というケースがあります。
常習化し、何度も横領が起きている場合、隠しカメラの設置をご相談いただく場合もあります。
ありがちなのはお米やお酒などを持ち帰ってしまう例ですが、仕入れを担当している従業員が転売を目的として店舗の経費で食材を仕入れるというケースもあるようです。
注意!飲食店で起きやすい食材横領の例
- 食材を持ち帰る
- 仕入れた食材やお酒を私物化し転売する
- 「つまみ食い」「まかない」の範疇を超えて勝手に食材を食べる
「少しぐらいは良いか」と見過ごしているうちに常習化してしまい、お店に損失が出てしまうと経営上大きな痛手です。
食材の横領を防ぐには、監視カメラを設置し不正を抑止するほか、在庫の管理を徹底しマメに棚卸しを行うことも大切です。
中には、在庫管理の一貫として監視カメラを設置する店舗オーナーもいます。
食材の横領は、屋外から盗まれることも多い
飲食店の食材は、厨房内の他、屋外の物置(倉庫)や、お店の外にある屋外用冷凍庫で保管されることもあります。
この場合、犯行現場の証拠を撮るためには冷凍庫近辺など、屋外で監視カメラを設置する必要があります。
屋外に監視カメラを設置する際は、雨風にも強い防塵防水性能の監視カメラが必要です。
もちろん、室内用と屋外用で場所ごとに異なるカメラを設置することもできますので、お気軽にご相談ください。
過去に飲食店で起きた事件・トラブル例
厨房に監視カメラを設置するメリットや、厨房に起こりやすいトラブルについて解説させていただきましたが、過去には飲食店でどんなトラブルが起きているのでしょうか。
一部をご紹介します。
淡路市の飲食店で16人が食中毒症状 2日間の営業停止
2025年7月、兵庫県淡路市にある飲食店を利用した男女16名が、下痢や腹痛、嘔吐などの症状を訴え、食中毒と断定されました。
店舗の衛生管理などについては触れられていませんが、この後2日間の営業停止となっています。
大手飲食チェーンで異物混入
2025年3月、大手飲食チェーン「すき家」で、提供した商品にゴキブリの一部の混入や、味噌汁にネズミが混入するなど異物混入が相次ぎ、一時的にほぼ全店で休業が決定しました。
休業期間中に店内の清掃を徹底し、改めて害虫対策を行ったと報道されています。
店長が従業員へパワハラ
2022年、大手飲食チェーン店で、店長が従業員にパワハラや暴力を繰り返し、被害者の男性が労災の認定を受けた事件がありました。
被害者はこの時、大怪我を負った上、精神疾患を発症したと報道されています。
このように、パワハラ問題や異物混入など、どこでどんなトラブルが起こるかは予測が難しく、日頃から監視体制を整え、もしもの時にすぐに状況を確認し対策を講じられるようにしておくことは非常に重要なことです。
従業員管理のために監視カメラを設置すのはアリ?
設置のメリット・デメリット
結論からいえば、従業員管理や店舗管理に監視カメラを設置することに問題はありません。
ただ、もちろん監視カメラを設置する以上、従業員のプライバシーへの配慮は必要です。
設置する前に従業員に監視カメラを設置する旨と目的を伝え、更衣室などプライバシー侵害の恐れがある場所には原則設置しないなど、モラルを守った設置をすることで無用なトラブルを避けることができます。
厨房で監視カメラを設置するメリットとデメリットは?
設置のメリット
- 食材の横領やパワハラの防止ができ、万が一の時には証拠になる
- 在庫管理に役立つ
- 厨房スタッフ・ホールスタッフがお互いに状況を確認でき業務効率化になる
- 遠隔でも店舗を管理できる
- 異物混入などのクレームがあった時に状況確認ができる
- 衛生管理・勤怠管理に役立つ
デメリット
- 導入費用がかかる
- 従業員のプライバシーに考慮して設置する必要がある
飲食店に監視カメラを導入したら誰がチェックするの?
監視カメラの管理について
監視カメラの設置後、映像を見る方法には
- モニターを設置して各従業員が確認できるようにする
- オーナーなどのスマホで遠隔監視
- 複数店舗がある場合、本社で遠隔監視
どの方法でチェックするのが良いかは設置する目的にもよりますが、店内のモニターで従業員が確認できるようにする + オーナーなど管理者が遠隔で監視可能にするの2つの方法で見られるようにするのがおすすめです。
この際、従業員が共通して見られるようにするのはリアル映像のみにとどめ、万が一の時に録画映像を見るパスワードを知るのは管理者のみにするなど、無用に録画映像が誰でも見られるようにしないことが大切です。
現地調査・お見積り無料!
厨房向きの監視カメラとは?
基本的に厨房に設置するのは、ドーム型の防犯カメラが多いです。
室内で設置するカメラは、威圧感の少ないドーム型が選ばれることが多いということもありますが、カメラの可動部が露出したバレット型よりも、ドーム型のほうが油煙の影響を受けにくいという意味合いもあります。
ちなみに、屋外の冷凍庫や倉庫からの盗難を防ぐには、屋外向きのバレット型カメラが選ばれることが多いです。
どの機種が向いているかは、厨房のレイアウトや用途にもよりますが、たとえば以下のようなカメラが設置されることがあります。
厨房に監視カメラを設置する時はどこに設置する?
監視カメラの設置場所は設置環境によりますが、厨房は棚や備品などで死角が増えやすい傾向にあります。
不正やハラスメント防止なら厨房内全体が把握できるように、業務効率化であれば調理場周辺を見やすいようになど、ご希望に合わせて設置が可能です。
ただ、コンロ周辺は油が飛んだり、湯気で映像が見づらいことがあるのでなるべくコンロから離して設置するのがおすすめです。
現地調査・お見積り無料!
監視カメラの導入方法はレンタル・リース・一括買取で可能
弊社は、監視カメラ設置場所のアドバイスから機種選び、設置工事、保守メンテナンスまで一貫して請け負う防犯・監視カメラの設置業者です。
飲食店では監視カメラの設置はレンタル、リース、一括買取にてご利用いただけます。
とくにおすすめのレンタルなら、初期費用0円、月額5,500円(税込)~で、機器の提供の設置工事も、設置後の保証も全てコミコミなので、手軽に導入していただけます。
しかも、ご利用期間中ずっと保証というのもレンタルの嬉しいポイントです。
HDDなどの消耗品交換や、修理時の代替機貸与など、設置後のさまざまなお困りに対応できるサポートがずっと受けられるので、多くのお客様に喜んでいただいています。
防犯対策にもカメラのことにも高い知見があるプロが、お客様のご希望に合ったご提案をさせていただきます。
防犯対策も業務効率化も、セキュリティの専門業者へおまかせ
このページでは、飲食店の厨房で起こりやすいトラブルや、厨房へ監視カメラを設置するメリット・デメリットについて解説しました。
弊社では通常の監視カメラ設置の他、AI侵入検知や顔認証ができるAIカメラ、人の出入りを管理する入退室監視システムなど、防犯対策・業務改善に役立つセキュリティを多数お取り扱いしています。
「まずは金額をしりたい」「複数店舗を一括管理したい」など、お悩みを解決する最善のセキュリティをご提案します。
現地調査・お見積りは無料となります。
お気軽にお問い合わせください。