防犯カメラ世界シェアNo.2「ダーファ・テクノロジー」
このページでは、世界の防犯カメラ市場で大きなシェアを持つダーファ・テクノロジーについて、会社や製品の特長をご紹介します。
防犯カメラの需要は世界的に伸び続けており、特に近年は中国企業が防犯カメラ業界を牽引している状況です。ダーファ・テクノロジーが急速に世界シェアを伸ばしている背景、また、中国企業の強さはどこにあるのかにはどのような仕組みがあるのかを解説するページです。
防犯カメラは存在自体が身近になってきているとはいっても、『どの会社のシステムを導入したらいいのか』『何を基準に製品を決めればいいのか』など、導入時の選定基準が曖昧でご不安になられる方も少なくないかと思います。
世界シェアトップクラスのダーファ・テクノロジーについて解説する本ページを、防犯カメラ選定時の判断材料にご活用ください。
ダーファ・テクノロジーについて
テクノ・システム・リサーチによると、2017年のネットワークに接続した監視カメラ(台数ベース)の2017年の世界シェアは、中国杭州に本社を置くハイクビジョンが31.3%でトップ、次いで、中国杭州に本社を置くダーファ・テクノロジーが11.8%です。
ダーファ・テクノロジーに続く第3位はアクシスコミュニケーションズの3.9%であり、防犯カメラ市場での中国企業の存在感がかなり大きくなっている状況が浮き彫りになっています。
2015年までは、防犯カメラ業界のトップシェアといえば、アクシスコミュニケーションズでした。アクシスコミュニケーションズは世界で初めてネットワークカメラを開発したスウェーデンの会社で、長年防犯カメラ業界で大きな存在感を誇り、2015年にキャノンが買収したことで話題を呼びました。
先ほどご紹介した通り、2017年時点では、防犯カメラの台数ペースにおける世界シェアは、1位がハイクビジョン(31.3%)、2位はダーファ・テクノロジ―(11.8%)、3位にアクシスコミュニケーションズ(3.9%)。
長年の世界シェアトップ企業を大きく引き離し、シェアを伸ばしている会社の1つが、ダーファ・テクノロジーというわけです。
ダーファ・テクノロジー社の特徴
ダーファ・テクノロジー社は2001年に設立後、前述のとおりに急速にシェアを伸ばしています。
また、「当社は、安全な都市、スマート交通、スマート小売り、その他の主要産業向けにカスタマイズされたソリューションを開発した。また、次世代のスマート・アプリケーション・シナリオを満たす一連のスマート・フロントエンドおよびサーバ製品を発売し、Dahua社HOC(Dahua Heart of City)の実相を包括的にサポートしている」(a&sJapan webサイトより引用)というダーファ・テクノロジー社フー会長の言葉の通り独自技術の開発に力を入れています。
ダーファ・テクノロジー社の具体的な業績等について、以下、2019年に関するダーファ・テクノロジー社の公表されている各種数字です。
総売上 | 約37.3億ドル |
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業界シェア | 2019年度「a&sセキュリティ世界企業50」で世界2位を記録 |
展開 | 世界180か国以上でダーファ・テクノロジー社の商品を販売。地方事務所は中国国内に200拠点以上、海外に53拠点。 |
従業員数 | 16,000人 |
開発体制 | 16,000人の従業員のおよそ50%に当たる人数が、研究開発職 |
開発費 | 年間売り上げの約10%を研究開発費に投資し続けています |
特許数 | 2800以上(国際特許150以上を含む) |
2002年に自社開発8チャンネルDVRをローンチして以来、ダーファ・テクノロジーは開発費に売り上げの10%を投資し続けています。
ダーファ・テクノロジーが投資する研究開発成果の一部として、2018年にPOCカメラのリリース、2019年にカメラ単体で顔認証が可能となる顔認証AIカメラのリリースし、2020年にはレコーダーで顔認証や人と車の区別が可能となるAIレコーダーのリリースがあげられます。
参考:
ダーファ・テクノロジーはインターセック・ドバイで2020年の中核製品を発表しています
ダーファ・テクノロジーが発表した2020年の中核製品
■ 同軸給電(PoC)技術を強化したHDCVI6.0
■ AI(WizSense/WizMind)
■ 極度な低照度環境でも優れた性能を発揮するフルカラー技術
【HDCVI6.0 について 】
ダーファ・テクノロジーは、HDCVI分野における長年のリーダーです。
ダーファ・テクノロジーが2020年発表するHDCVI6.0には、リアルタイム4K、AIコーディング、双方向通話機能、強化AIが備わっています。
【AI(WizSense/WizMind)について 】
AIの普及を加速化させるためにダーファ・テクノロジーがリリースするAI活用ソリューションです。WizSenseは一般ユーザーのニーズに対応するような、周辺警備や顔認識などに優れています。WizMindは人数計測や人間の顔・身体のプライバシー保護をカバーしており、システムインテグレーターや設置業者等へのニーズにも対応しています。
【フルカラー技術について】
ダーファ・テクノロジーがリリースするフルカラー技術は、AIアルゴリズムを活用することで低照度環境でのターゲット認識と特徴抽出の精度を強化しています。
ダーファ・テクノロジー社の製品の特長
2001年設立以来急速に世界シェアを伸ばしているダーファ・テクノロジーは、市場のニーズをつかんだ性能、そして、リーズナブルな価格設定で利用者を増やしています。
ダーファ・テクノロジー社の製品特徴1:
利便性の高い製品を低コストで導入できる
自社開発に力を入れていることから、ダーファ・テクノロジーの製品には、安定した品質で利便性が高く、かつ、低コストであるという特徴があります。
参考:
【HDCVIはダーファ・テクノロジーの特許技術】
ダーファ・テクノロジーは、2012年にアナログカメラ市場にHDCVI規格を開発・導入し、同軸ケーブルを使用しながらもフルハイビジョンレベルの画質が体験できる製品を実現しました。利便性とクオリティを低コストで広く受け入れられている規格です。 2020年、ダーファ・テクノロジーはHDCVI6.0をリリースし、リアルタイム4K(30fpsのライブビュー)、AIコーディング、双方向通話機能など、ますます利便性の高いユーザー体験を提供しています。
ダーファ・テクノロジー社の製品特徴2:
無料の管理ソフトでランニングコストの削減ができる
ダーファ・テクノロジーの防犯カメラには、映像を確認するためのソフトウェアが無料で提供されています。そのため、アップデートのたびに新たに購入する必要がなく、ランニングコストの削減につなげることができます。
近年、防犯カメラ映像の確認には、現地でのモニタリングだけではなくスマホやタブレットを活用した遠隔監視を併用する姿勢が主流です。もちろん、ダーファ・テクノロジーが提供する管理ソフトもPC・スマホ・タブレットに対応しています。
ダーファ・テクノロジー社の製品特徴3:
一般のユーザーにも導入しやすいAI技術のラインナップ
「AI」は、よく聞く言葉にはなったものの、まだまだ一般ユーザーが生活や仕事に取り入れるにはハードルが高いと考えられている側面もあります。ダーファ・テクノロジーは、AI技術あ一般にも浸透するよう人間と車に重点を置いたAI活用ソリューションを整備しています。
ダーファ・テクノロジーの製品を活用することで、侵入者の検知、入退出のセキュリティ強化、要注意人物の検知、人物の特徴検出などが可能となります。
防犯カメラの世界市場、
ダーファ・テクノロジーの強さについて
矢野経済研究所の調査結果寄ると、監視カメラ(防犯カメラ)業界の世界市場規模は2015年から2019年まで、好調にのびています。
2020年は一時落ち込むことが予想されてはいますが、これは監視カメラ(防犯カメラ)の需要自体が減少するというわけではなく、新型コロナウイルスの影響で新規導入や更新の時期が後ろ倒しになるためだと考えられるそうです。
防犯カメラの世界市場の拡大には、これまで、中国市場の急成長が大きな役目を果たしてきました。今後はこの中国市場の急成長に陰りがみられることが懸念されているものの、アジア圏や中東、アフリカなど広いエリアで新設需要が拡大していくと予測され、既に一定数防犯カメラが普及している中国・欧米・日本での更新需要と併せて、まだまだ防犯カメラの世界市場は拡がっていくとみられています。
防犯カメラの世界シェア
防犯カメラの世界シェアは、2015年までは、スウェーデンのアクシスコミュケーションズという世界で初めてネットワークカメラを開発した会社がトップでした。
その後、アクシスコミュニケーションズがキャノンに買収されたのち、中国のハイクビジョン(世界シェアNo.1)、ダーファ・テクノロジーがものすごい勢いでシェアを伸ばし、今ではハイクビジョンとダーファ・テクノロジーで世界シェアの4割以上をカバーするようになっています。
中国企業がここまで急成長できるのは、中国が国を挙げて防犯カメラ(監視カメラ)技術の開発に力を入れている背景があるからといわれています。
中国の監視社会とダーファ・テクノロジーの拡大との関係
中国国内の防犯カメラの数の多さや、監視社会の徹底ぶりは、多くの方がなんとなくだとしてもご存じのことかと思います。
2015年、中国公安部が「いつでもどこでも、完全にインターネットに接続し、完全にコントロールされた」ネットワークの実現を目指すことを明らかにしてから、中国では防犯カメラシステムと顔認証システムが急速に発達・普及してきました。
中国政府は2020年までに中国国内に5億万台を超える防犯カメラを設置することを目標としており、また、中国の警察官はスマートグラスを用いて常時顔認証をとブラックリストとの照合を行っているといわれています。
ハイクビジョンやダーファ・テクノロジーはこうした国を挙げた大規模な開発に関わっていることから、急速な技術革新、低コストで生産する仕組みの実現に成功しているわけです。
ダーファ・テクノロジーの技術力、低コスト生産
ダーファ・テクノロジーの製品技術についてここでもう少し具体的にご紹介します。
【防犯カメラ映像の高解像度化 】
防犯カメラ映像でも4Kレベルに対応した製品が珍しくなくなりました。ダーファ・テクノロジーのHDCVI6.0も4Kに対応していることは先にご紹介した通りです。
4Kに対応すると、例えば、車番認証や顔認証の精度を大幅に上げることができます。
【ダーファ・テクノロジーの独自技術Starlight(スターライト)】
防犯カメラの夜間撮影は従来から高感度センサーや赤外線放射などで試行錯誤がなされてきました。ダーファ・テクノロジーは異なるアプローチから研究し、これまでと比べると格段に鮮明で明るい映像が撮影できる独自技術を開発しました。
【ダーファ・テクノロジーのAI技術 】
ダーファ・テクノロジーのAI技術には低コストで導入できる顔認識や周辺警備機能に優れたシリーズと、システム・インテグレーターや設置業者などに向けたよりハイクオリティ・ハイパフォーマンスなシリーズがあります。人数計測や広範囲な監視にも対応したAI技術です。
以上、防犯カメラの世界シェアNo.2のダーファ・テクノロジーについて、会社の特徴や製品の特長をまとめました。
中国が国を挙げて取り組む監視社会への取り組みに参画することで急速な技術革新と低コスト生産を実現したダーファ・テクノロジーは、従業員の約半数が研究開発職員であるなど、独自技術の刷新に投資しており、先端技術とリーズナブルな製品、どちらにも強い会社であることをご紹介しました。
もちろん上記はダーファ・テクノロジーに関する概要であるため、製品1つひとつのメリット・デメリットについては別途それぞれにポイントや注意すべき事項があります。
具体的にご提案する際には、お客様の予算感や設置目的に沿って、ダーファ・テクノロジーを含めた豊富なラインナップから、最適なシステムをご紹介させていただけたらと思います。